2020年12月27日日曜日

バイアスを掛けられるCVアンプの製作

かんたんなものですが、CV信号にバイアスをかけられる増幅器を作りました。




Arduinoを使ったエンベロープ・ジェネレーター(Arduino_EG)を使っているのですが、出力波形がGNDまで下がりきらないという問題があります。

Arduino_EG シミュレーション回路

Arduino_EG 出力波形

回路図の「Gate」がGNDレベルになることによりC1から電荷を抜き、出力するCV信号の電圧を下げますが、D2の順方向電圧(≒0.6V)があるため出力が完全にはGNDレベルに落ちません。

EGから出力されるCV信号は、主にVCAに入力して振幅をコントロールしますが、CVがGNDに落ちていないと音が切れません。GATE信号を区切ってやって「ピュンッ・ピュンッ・ピュンッ」としたいところが「ピューピューピュー」という感じになってしまいます。休符中も音が鳴り続けます。

バイアスを掛けてやって出力をマイナス側に振れば解決するのですが、Arduino_EGは単電源で動作させているため単体では少し難しかったのです。

今回±12V電源を使えるEurorackモジュールとして製作しました。

回路図
基板図

非反転加算回路ですので、入力抵抗(R1, R2)の値が小さい方が利得が大きくなります。

この回路の場合、利得-∞~10dB、バイアス-2.5V~+2.5V程度になります。

動作のようす


波形の底をGNDまで下げる

CH1:IN CH2:OUT

バイアスをマイナス側最大

CH1:IN CH2:OUT

-2.5V程度バイアスが掛かっています。マイナス側に振りすぎると回路によっては(マイコンの入力端子など)危険なので注意して使う必要があります。

本来はVCAなどCV信号を受ける回路でバイアスを調整できるようにしたほうが良いと思います。

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