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2020年11月9日月曜日

秋月のデジタル電圧計2種の誤差を測定

秋月のデジタル電圧計2種の表示値の誤差を測定しました。


左:DER EE DE-2645 右:Shen Zhen Tekivi 超小型


電圧源は秋月の「NJM317使用可変安定化電源キット」を使用しました。もとの電源は18650×4本で約15Vです。

基準となる電圧の測定はOWON B35で行いました。OWON B35の誤差はカタログスペックで±(0.5% + 2digit)となっており、測定対象のDE-2645と同じです。なので、誤差の値はあまり厳密なものではありません。

表示値

DE-2645は2.5Vでは何も表示されず測定不能でした。どちらも仕様ではDC3V~です。

誤差

今回テストしたデジタル電圧計は2つとも、10V以上では小数点1位までしか表示されないため、DE-2645も誤差が大きく見えますが1digitですので仕様上の誤差の範囲内です。

DE-2645は桁数は少ない(そしてサイズが大きくて少し値段が高い)ですが、概ねテスタレベルの確度で測定ができると考えて良いと思います。

測定データ
OWON B35(V) DE-2645(V) 超小型(V) DE-2645誤差(V) 超小型誤差(V) DE-2645誤差(%) 超小型誤差(%)
2.502 N.D 2.49 #VALUE! -0.012 #VALUE! -0.48%
2.997 3 2.98 0.003 -0.017 0.10% -0.57%
3.496 3.48 3.47 -0.016 -0.026 -0.46% -0.74%
4.001 4 3.97 -0.001 -0.031 -0.02% -0.77%
4.498 4.49 4.46 -0.008 -0.038 -0.18% -0.84%
4.997 4.99 4.95 -0.007 -0.047 -0.14% -0.94%
5.497 5.5 5.45 0.003 -0.047 0.05% -0.86%
6 6.02 5.94 0.02 -0.06 0.33% -1.00%
6.5 6.5 6.43 0 -0.07 0.00% -1.08%
7 6.97 6.93 -0.03 -0.07 -0.43% -1.00%
7.5 7.49 7.47 -0.01 -0.03 -0.13% -0.40%
8 8 7.99 0 -0.01 0.00% -0.12%
8.49 8.48 8.42 -0.01 -0.07 -0.12% -0.82%
9 9 8.92 0 -0.08 0.00% -0.89%
9.5 9.48 9.41 -0.02 -0.09 -0.21% -0.95%
10 10 9.92 0 -0.08 0.00% -0.80%
10.5 10.5 10.4 0 -0.1 0.00% -0.95%
11 10.9 10.9 -0.1 -0.1 -0.91% -0.91%
11.5 11.4 11.4 -0.1 -0.1 -0.87% -0.87%
12 12 11.9 0 -0.1 0.00% -0.83%
12.5 12.4 12.4 -0.1 -0.1 -0.80% -0.80%
13 13 12.9 0 -0.1 0.00% -0.77%
13.5 13.5 13.4 0 -0.1 0.00% -0.74%
14 14 13.9 0 -0.1 0.00% -0.71%

2020年4月7日火曜日

Behringer UMC404HD購入。ファーストインプレッション。

BehringerのUMC404HDを購入しました。USB接続4in/4outで24bit/192kHzという(仕様上は)かなりハイスペックなオーディオインターフェースです。

Behringerはここ数年アナログ・シンセでほんまに大丈夫かいな?みたいな製品をいっぱい出していますが、いつからかわかりませんが日本代理店があのエレクトリになっています。エレクトリの他の取り扱いメーカーは2桁ぐらい価格帯が違うんじゃないでしょうか?

サウンドハウスでもエレクトリの直販でも価格は同じですが、サウンドハウスで在庫品10%オフセールをやっていたので購入しました。機材はだいたいいつもサウンドハウスで購入してるんですが、サウンドハウス価格から10%オフは魅力です。


同梱物はいたってシンプルです。ASIOドライバもネットでダウンロードする必要があります。付属のソフトは何もありません。(なのにシールは付属)

筐体はメタルケースでずっしりと重く、POT類の操作感もまずまずです。

サウンドハウスのホームページには「ACアダプタは付属しません」とありますが、同梱されていました。ACプラグは交換可能なものでUSタイプが付属していました。


PSEマークはエレクトリのシール(笑)。ACアダプタのDC側のプラグはセンター・マイナスなので、よく知らない人が普通のセンター・プラスのACアダプタを繋いだらめんどくさいことになるんじゃないかと思います。逆電圧保護はされているとはおもいますが。

付属のUSBケーブルはノイズフィルター付きのものです。


こういう場合は素直に付属のケーブルを使ったほうがいいと思います。

入力: WaveSpectraでFFTしてみる



自作のPCM5102A_FG+4次VCVS_LPFで1kHzのサイン波を出力し、ch1にLINE入力してWaveSpectraでスペクトラムを見てみました。


以前TASCAM US-144MKIIで測定したものと比べると、THD、ノイズとも大きくなっています。

また、15kHz付近などに折り返しノイズのようなものも見られます。入力前段のLPFがあまり効いていない感じです。

まだうまく使いこなせていない可能性はありますが、あまり期待しないほうがよさそうです。

出力: ヘッドホン出力をオシロで観測


WaveGeneで1kHz/-0dBのサイン波を出力し、ヘッドホン端子からの出力を無負荷で測定しました。

ボリューム(PHONES)を上げると波形が歪むので波形を見ながら調節しました。

PHONES: 12時の位置

PHONES: 1時の位置

12時の位置で、ギリギリ歪むか歪まないかです。このときVaが3.080Vとなっています。1時の位置まであげると波形の上下がクリップし、Vaが4.000Vとなっています。電源が5Vなのでまあこんなもんでしょう。

波形の線が太くなっているので拡大して見てみました。


ノイズの波形ではなく、規則性を持った波形です。山の間隔が2~3us程度のようなので逆数をとって500kHz~300kHzあたり。出力段のアンチ・エイリアシング・フィルタもあまり効いていない感じです。

まとめ


仕様上は24bit/192kHzですが、いわゆるハイレゾ機器とは言えないと思います。出力電圧も低いので、入力インピーダンスの高いヘッドホンで聞くとがっかりすると思います。

ただし、UMC404HDのメリットは4入力可能でミキサーとしても使えることです。ADC/DACが4個ずつ入って17,000円程度とは、さすがBehringerだと思います。原価を考えると、この仕様で利益が出るように設計しろと言われたら…「この鬼!悪魔!殺す気か!」とつぶやいて会社やめると思います。


キッチンラックの上に合板を敷いて、ノートパソコンの下に収めました。貧乏音源製作環境にはちょうどいい感じです。

2020年2月23日日曜日

Analog Discovery 2 アクティブフィルターの周波数特性の測定

AD2で2次VCVS LPF、8次MFB LPFの周波数特性を測定しました。

2次VCVS LPF


回路図(LTspice)

AC特性のシミュレーション(LTspice)

VCVSフィルターは高周波数で利得が上がります。これを実際のデバイスで測定できるかどうか。

Waveforms: Network


ブレッドボード配線

測定しているようす

シミュレーションと比べると25kHz以上の帯域で利得が上がり、位相も0°になっています。これは出力の振幅が小さくなって測定値がノイズにまみれてしまうためでしょう。

Wavegenで±5Vの正弦波を出力し、Scopeで観測しました。またスタンドアロンのオシロ(OWON SDS7102)でも観測しました。

10kHz



20kHz


30kHz


50kHz

Analog Discovery 2の電源


AD2は±5Vまでの電源も出力できますが、OPAMPを使うときは注意が必要です。±5V電源で±5Vの波形を出力すると出力がクリップしてしまいます。

±5V電源で±5Vppのサイン波を出力してOPAMPを通した波形

OPAMPはNJM4580DDを使用していますが、波形端で出力が反転しています。このため上記の実験では±9Vの外部電源を使用しています。もちろん、±1Vppなど振幅が小さければAD2の電源を使って問題ありません。

8次MFB LPF

ベッセル特性の多重帰還LPFです。

回路図(LTspice)

AC特性のシミュレーション(LTspice)

Waveforms: Network

50kHz付近で位相が暴れているように見えますが、180°以上遅れているためにグラフがプラス側のプロットになっているためです。周波数特性と同じく200kHz付近までは測定できているようです。

ブレッドボード配線

測定しているようす

100kHz



200kHz


8次ともなるとスパッと切れますね。

Memo:

AD2のExport機能で出力したPNGファイルはBloggerでアップロードするとエラーになるようです。

2020年2月19日水曜日

Analog Discovery 2 トランジスタの静的特性の測定

ついに?Analog Discovery 2を買ってしまいました。値下げされたのか秋月よりDigi-Keyの方が安かったのでDigi-Keyで購入。でも外税の消費税がなんかややこしくて結局多少安かったぐらいでしょうか。

その後、RS-Onlineの方が安いことがわかって悲しくなりました(^q^;



コンパクトで場所をとらないのがいいですね。

BNC拡張ボードも一緒に購入しました。


x10のオシロのプローブが使えるので、波形測定のScope機能でまともに測定しようと思ったらBNCボードは必須だと思います。波形生成のWavegen機能の方はBNCコネクタとICクリップでケーブルを作製しました。

波形測定はAC/DC結合、波形生成は出力インピーダンス50Ω/0Ωをジャンパーで切り替えられます。高周波などでインピーダンス整合をとって波形出力することも可能だと思います。

トランジスタのVCE-IC特性の測定


使い方に慣れるためにDESIGN SPARKにAnalog Discovery 2のチュートリアルがあったので、これにならって2SC1815GRのコレクタ-エミッタ電圧VCE vs コレクタ電流IC特性を測定しました。

回路図

接続の様子

いつもはfritzingで作図していますが、今回は描きにくかったので省略しています。

せっかくBNCボードがあるのに使用していないのには理由があります。Analog Discovery 2自体は差動入力で測定できますが、BNCボード上でC1-とC2-が短絡されています(AD2のGNDとは短絡していないようです)。このため、BNCボードを使うと回路図のようにGNDから浮いた2点を測定するのが難しくなります。

BNCボードを使った場合は普通のオシロと同じように、シングルエンドと思ってプローブのGNDを扱ったほうが無難だと思います。

WaveFormsによるVCE-ICの測定(Wavegen)

WaveFormsによるVCE-ICの測定(Scope)

測定結果の表示はPC上のWaveFormsで行います。スタンドアロンのオシロは男らしくてかっこいいですが、ややこしい測定条件を設定するのには、PCの大画面でマウスが使えるのが便利だと思いました。

画像の右側のグラフがVCE-IC特性です。Scopeの測定結果をもとに、時間軸を外して、VCEとICをExcelの散布図のようにプロットしたものです。

2SC1815のVCE-IC特性(DATASHEETより)

このグラフは2SC1815のDATASHEETに載っているもので、IB=0.2[mA]~6.0[mA]のグラフですが、今回のAD2での測定はIB=0.2[mA]以下の測定です。

VCE-IBの測定


IBがどれぐらい流れているかも測定しました。

回路図

接続の様子

WaveFormsによるVCE-IBの測定

右側のグラフを見ると、0[uA]~180[uA]程度のIBになっています。したがって、VCE-ICはDATASHEETの一番下のトレース以下の小電流での測定結果ということになります。

2019年9月26日木曜日

アナログ・ファンクションジェネレーターとデジタル・ファンクションジェネレーターの比較

アナログの菊水のMODEL 459は出力がBNC端子で適当なケーブルがなかったので出力をきちんと測定していませんでした。片方がBNC、片方がICクリップのケーブルを作って、自作のデジタル・ファンクションジェネレーターのPCM5102A_FG(+4次バターワースLPF)と出力を比較してみました。


秋月でBNCコネクタを2種購入。




赤いラインが入っている方が秋月の通販コード「C-08868」で、もう一方が「C-08869」です。どちらもメーカーは「JIARONG Electronics LTD.」となっています。赤ラインが150円、無印が110円でした。

比べると赤ラインの方が若干作りがいいかな?という感じです。コネクタに差し込む感触も赤ラインの方が若干きつい感じです。

今回は無印の方を使いました。

ケーブルの作成。


取り扱いしやすいようにケーブルは4φのソフトタイプのシールドケーブルにしました。


はんだ付けはせず、ねじ止めとカシメで取り付け。


はみ出しているシールド線をニッパーでカット


ICクリップ側


仕上がり


ケーブル長は2mにしました。

オシロで波形測定


MODEL 459


サイン波で1kHz/±1Vp-pになるように調節して波形を切り替えて測定しました。

サイン波

正側の頂点あたりでヒゲがみられます。

三角波

矩形波

アナログ的に出力周波数・振幅を設定するので、きっちり合わせるのは難しいです。

PCM5102A_FG


こちらも、サイン波で1kHz/±1Vp-pになるように調節して波形を切り替えて測定しました。

サイン波

ノコギリ波

サイン波で比較すると、MODEL 459の方が若干線の太さが細くなっています。高周波数でいらない帯域が出ていないためだと思います。

WaveSpectraでTHD+Nの測定


WindowsのWaveSpectraでFFTしてTHD+Nを測定しました。

Audio I/F: TASCAM US-144MKII

MODEL 459

PCM5102A_FG

MODEL 459は、全高調波歪が約0.2%、+ノイズが約0.9%、PCM5102A_FGは、全高調波歪が約0.05%、+ノイズが約0.08%。

かなり残念な成績です。高調波歪だけでなくAC電源由来と思われる低周波数でのノイズも大きく出ています。

逆に言えば、自作のPCM5102A_FGは操作性を含めて、かなり優秀なファンクションジェネレーターと言えると思います。PSoC 5LPとI2S DACのPCM5102Aを使って、ほとんど暗中模索で作った割にはよくできたな~と今更ながら我ながら(^q^/

WaveSpectraでFFTした結果15kHzあたりに出ているピークはMODEL 459、PCM5102A_FG両方に出ているのでPCM5102A固有の問題ではなさそうなこともわかりました。

MODEL 459は内部で多数の調整箇所があるので、校正すればもっと良い結果になるかもしれません。(手順書も何もないので手出しできませんが・・・)

オシロでFFT


500kHzまでの高帯域でのノイズの測定です。

MODEL 459 (~500kHz)

PCM_5102A_FG (~500kHz)

PCM5102A_FGでは275kHz、300kHz、400kHz、450kHzあたりにピークが現れていますが、MODEL 459はおとなしい。

さらに高帯域の250MHzまでのノイズです。

MODEL 459 (~250MHz)

PCM_5102A_FG (~250MHz)

こちらもPCM5102A_FGではピークが出ていますが、MODEL 459は静かです。

メモ:


ここ1~2年ほど、音としてアナログの良さを実感してきましたが、こういった正確さ、精密さを要求される場面ではデジタルが断然有利なようです。デジタルも捨てたもんではないな~と再認識しました。

MODEL 459は使いどころが難しそうですが、メリットは高周波数でのノイズが出ないこと、出力振幅が大きくとれることでしょうか。

PCM5102A_FGも出力部のフィルター/アンプの性能を上げられれば、この点でもアナログ・ファンクションジェネレーターに追いつけるかもしれません。

低歪、低ノイズの1kHzのサイン波だけを出力するのに特化したアナログ発振器も使いでがあるかも?