2015年6月30日火曜日

LEDを使ったリミッターをシミュレーションしてみる

Zenerではなく普通のダイオードを使ったリミッターの回路が見つかったのでLEDに置き換えてシミュレーションしてみた

赤色LEDのSpice Modelは「迷走の果て・Tiny Objects」さん(http://edycube.blog2.fc2.com/blog-category-17.html)からいただきました


D1が正側を制限するLEDで、赤色LEDでVf=だいたい1.6Vで頭打ちにする
D2は負側を制限する

R1は入力インピーダンスかつD1、D2の電流制限用のRだ

ハードリミッターという回路構成らしい

参考:http://www.261.gr/limiters.html

過大入力を入れてみる

過渡解析

±10Vの正弦波を入力してみた


V(in)が入力、V(out)が出力だ

だいたい2V弱で出力は制限されいている

普通に±1Vを入れてみる


入出力はほぼ一致している(←あんまり歪まないはず)

負荷抵抗を入れてみる

TASCAM US-144MKIIのLINE入力のインピーダンスは仕様書だと15kΩらしいので
R2=15kΩを入れてシミュレーションしてみた



R1とR2で分圧されるので多少減衰されているが
歪が出るかどうかが問題なのでLTSpiceでFFTしてみた

入力

出力

高周波帯域ではグラフの形状が違うが-120dB以下は無視していいと思うので(オーディオ・インターフェイス自体のTHDを考えてみると)シミュレーションレベルではまあまあ大丈夫そうだ

TASCAM US-144MKIIのLINE入力の最大入力レベルは仕様書だと
+20dBu(MIC/LINE時)
+9dBV(GUITAR時)
となっているが、dBuとかdBVとかよくわからないんですが(^q^;

偏ったDTM用語辞典(http://www.g200kg.com/jp/docs/dic/dbu.html)を参考に
MIC/LINE時: 10^(20dBu/20) × 0.775V = 7.775V
GITAR時: 10^(9dBV/20) * 1V = だいたい2.82V
になるのかな?

±2Vぐらいで制限しておけば過大入力保証(気休め)はクリアできると見て
歪がいかほどになるのか実際に見てみたいと思います

Mini Mixerでけた


ケースの加工をして基板を収めて音出しチェックをしたら怪しいことになってしまった


赤色が入力(ぴゅんぴゅん3号のサイン波)、黄色がMini Mixerの出力

出力が正負の最大値に張り付いた矩形波になってしまった

はんだ付けが終わった時にチェックしたきは、スパイクノイズが乗りながらもちゃんとサイン波のまま出力できていた
「Mini Mixer 基板のはんだ付け完了」(http://dad8893.blogspot.jp/2015/06/mini-mixer_25.html
発振してるのかなぁなどと考えて、ブレッドボードの試作回路で部品を取り替えたりしてチェックしてみたがブレッドボードの回路ではちゃんと動く

出力波形を見るとこれはコンパレータ―の出力に似てるので、負帰還がかかってないのかも?と思ってもう一度OPAMPの負帰還のところを重点的にテスターでチェックするとはんだ不良がみつかった!


赤丸で囲ったところ。

具体的に言うと盛ったはんだと隣の部品の足が接触しているが
はんだ付けを忘れていた(^q^;;;

最初にチェックした時はたまたま接触がうまくいっていて導通してたんだろう

このチェックに半日使ってしまった(@@;

ケースへの組み込み

基板は両面テープで固定したが入出力デバイスとの接続用に使っているピンヘッダ+ピンソケットが、ぎりぎりケースと干渉した

両面テープはダイソーで買った「超強力タイプ」という厚みのあるやつを使っているが、もう少し薄めのやつにしたほうが良さそうだ

それかL型ピンヘッダ(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-01627/)というのもあるので
またこの透明ケースを使う場合は検討してみようかな


性能に関しては

なんと夏コミに受かってしまったので、先にデモ用のヘッドホンアンプを作ってしまって安心してからやることにします(^q^/

タブレットの液晶を割ってしまって意気消沈してたけどMini Mixerが動いてくれて持ち直した!

資料等はGithubで公開しています
https://github.com/ryood/MiniMixer

2015年6月28日日曜日

オーディオインターフェイスに入れるLimiterの構想

WaveSpectra+WaveGeneで周波数特性を見ていたがなんかおかしくなった

最初にやったとき
「WaveGeneとWaveSpectraで周波数特性の測定」(http://dad8893.blogspot.jp/2015/01/wavegenewavespectra.html
ループバックをもう一度見てみたらめちゃくちゃHi落ちしていた


オーディオ・インターフェイスの入力系を壊してしまったかと思い、ケーブルのつなぎ方とかいろいろやってみたが
よくわかない(^q^;

オシロがあるのでWaveGeneでサイン波を出力して周波数ごとの入力対出力のレベル比較をしてみた


似たようなカーブなので、オーディオ・インターフェイスの入力系より出力系の方が怪しい
→入力系もチェックしたほうがいいかな?

それとも何かWaveGeneかWaveSpectaraの設定が間違っているのか?

わからない(@@;

リミッター

オーディオ・インターフェイスでもたぶん過大入力に対しては対策をしているんだろうが
やはり自作回路の信号を突っ込むのは何かと怖い

Rで分圧してオーディオ・インターフェイスに入力すれば過大入力は避けられるが
うっかりツマミを大きい方に回してしまうともかぎらない(特に酒飲んでるとき(^q^;

なので気休めとしてオーディオ・インターフェイスに突っ込む前の「アッテネーター+リミッター」を作りたくなった

アッテネーターはPOTでいけそうな気がするので、リミッターを考えてみる

LTSpiceでシミュレーション


「回路の素101」 を参考にして入力の正負の過大入力をZenerで制限する回路のシミュレーションをしてみた

手持ちのZenerで一番電圧が低いものは2.5Vだったのでこれでシミュレーションした

ほんとはLEDでリミッターを作れればリミッターが効いてるときにLEDが発光していいなと思ったんだが、Webでさらっと探した感じではいい感じの回路が見つからなかった

だがしかしほんとはLED(みたいに目に見える感じで)でやりたい

なんかいい手はないかなあ

過渡解析

緑色が入力、黄色がリミッターを効かせた出力、赤色がZenerに流れる電流

R3の値を100Ω、1kΩ、10kΩにしてシミュレーションしてみた

R3の値はそのまま入力&出力インピーダンスなので両方ラインレベルとして10kΩでいけるかな?

過渡解析のグラフを見るとR3:100Ωのときでも入力が±2VぐらいまではZenerには電流は流れないのか

できればパッシブ回路(電池不要)にしたいが

ブレッドボードで実験


Zenerは2.5Vのもので、R3は1kΩにして直流の入出力電圧を見てみた



3V強ぐらいがMaxの指数関数対数関数てきなグラフになっている

ということはオーディオ・インターフェイスの保護という意味ではもっと低電圧のZenerを使ったほうが良さそうだ

あ、マイナス側を見るの忘れてた(^q^;

アクティブ回路(電池あり)まで考え出すとキリがなさそうなので
やはり「電池なし」で縛ることにします(^q^/

2015年6月27日土曜日

2出力のヘッドホンアンプ TPA6139A2の電源電圧をチェック

自作の可変安定化電源(http://dad8893.blogspot.jp/2014/12/blog-post_18.html)を電源にして、電源電圧を変えながらTPA61392A2を動作させてみた


ぴゅんぴゅん3号(http://dad8893.blogspot.jp/2015/04/3vcvs-lpf_29.html)でだいたい1kHzのサイン波を出力して回路に入力し、出力負荷には47ΩのRをつないだ

3.29V(安定化電源の読み取り値以下同)
出力電圧: 825.2mV(RMS)
2.81V
出力電圧: 805.1mV(RMS)
2.70V

だいたい2.8Vぐらいまで動作するようだ(^q^/

2.8Vぐらいまでは多少出力レベルが下がったが、ノイズが増えたりということは見た感じなさそうだ

安定化電源の読み取り電流値はだいたい29mAぐらいだった

3.30V、負荷なし
出力電圧: 930.3mV(RMS)
テブナンの法則(だっけか?)によると
内部抵抗 = (930.3mV - 805.1mV) / (805.1mV / 47Ω) = だいたい5.73Ω
なので内部抵抗(出力インピーダンス)は5.73Ωぐらいになるのかな?

入力なし、負荷なし

安定化電源の読み取り電流値はだいたい15mAだった(←アイドル時の消費電流)

800mV(RMS)出力時は29mAだったので29mA - 15mA = 14mA
800mV / 47Ω(負荷抵抗) = だいたい17mA
なのでまあこんなもんか(^q^;

電池の選択

単4のアルカリ電池の容量は900mAhぐらいらしいので32Ωのヘッドホンを2個使って1V(RMS)の出力で
900mAh / (1V /(32Ω / 2)) = 14.4h
なので常識的な使い方なら半日ぐらいは持つかな?

電池のへたり方(内部抵抗の増え方)次第だが

単3×2の方が無難か

2015年6月26日金曜日

2出力のヘッドホンアンプの検討 TPA6139A2編

TPA6139A2、1個だけで並列にヘッドホンとイヤホンをつないで音出ししてみた

ヘッドホンはSONY MDR-CD900ST(インピーダンス63Ω)、イヤホンは型番は忘れたがPanasonicの2000円ぐらいのやつ(たしかインピーダンスは32Ωぐらいだったと思う)

TPA6139A2、1個だけでも音量は十分(^q^/

この2つのヘッドホンなら出力レベルのバランスも調整しないで良さそうだ

タブレットでMP3を再生して聴いても歪んでるかどうかよくわからないので(^q^;
どこまで歪まないで出力できるか調べてみた

出力レベルのチェック

TPA6139A2はPin12につなぐR値で出力Gainを調整できるようだ

WaveGeneで1kHzのサイン波を出力して、このR値を変更しつつオシロで波形を見てみた


出力負荷は47ΩのRで代用

GAIN値はDATASHEETに載ってる表の値をだいたいで換算した

マイナスの値になっているのは反転出力のため

47kΩ: GAIN -1.5(V/V)ぐらい

33kΩ: GAIN -2.3(V/V)ぐらい

22kΩ: GAIN -2.5~-3.0(V/V)ぐらい

15kΩ: GAIN -3.5(V/V)ぐらい

12kΩ: GAIN -4.0(V/V)ぐらい

10kΩ: GAIN -4.5(V/V)ぐらい

ノイズは相当ひどいが(^q^;±1.5V(p-p)ぐらいまで歪まないで出力できるみたいだ

15kΩのとき±1.8V(p-p)ぐらいだが下側がちょっと歪んでる感じだ

電源電圧が3.3Vの単電源なので中で相当頑張って出力を上げてるんだとう思う

3.3Vに安定化しないでもそこそこ動作するなら単4×2でいけるかな?

2出力のヘッドホンアンプの構想

TPA6139A2の2個使いの実験をしてみた


こないだ作った「矩形波だけのファンクションジェネレータ」で波形を見てみた

電源ON時

電源OFF時

電源をONにすると入力波形にもノイズがあらわれているので
TPA6139A2のノイズかもしれない

DATASHEETを見てみると「チャージポンプで負電圧を作る」みたいなことが書いてある

ノイズの原因はこれかな?

聞こえる周波数ではないので(製作途中のMini Mixerの性能を考えてみても)
これは妥協するしかないかな


デカップリング系は積セラの1uFに交換して入力のカップリング・コンデンサーを1uFにしたが・・・

これは入出力の周波数特性を見ないとわからないかもしれない

出力1と2のバランスを可変にしたいのだが

どうすればいいのか悩み中…

2015年6月25日木曜日

Mini Mixer 基板のはんだ付け完了

回路図

高域のノイズの原因がよくわからないので、入力分圧用のPOTを50kΩから10kΩに変えたり
反転加算回路のR値を47kΩ:100kΩから10kΩ:47kΩに変えたりしてみたが
ノイズレベルはあんまり変わらなかった(10kΩ:47kΩの方が若干ノイズは軽減されます)

反転加算回路のR値を10kΩ:47kΩに下げるとC1:R1等で構成されるHPFのカットオフ周波数が上がってしまって可聴帯域にも影響してくるので、47kΩ:100kΩでいくことにした

表面

はんだ面

入出力のチェック

ch1は50kΩB特性のPOT、ch2は22kΩ:22kΩのRで分圧、ch3は15kΩ:33kΩのRで分圧にして
オシロで入出力を見ていた

入力はAndroid Tabletのアプリの「Keuwl Dual Channel Function Genertor」で1kHzのサイン波を出力し、自作のLPF(http://dad8893.blogspot.jp/2015/04/lpf_6.html)を通してした

ch1: 50kΩ/B POT (フルボリューム)

赤色が入力、黄色が出力

だいたい±1.1V(p-p)の入力で±2.4V(p-p)の出力
2.4V / 1.1V = だいたい2.2
反転加算回路の増幅率はR5/R1になるはずなので
100kΩ / 47kΩ = だいたい2.13
波形は反転している

入力からスパイクノイズが乗ってるが、まあよしとします

ch2、ch3は測定したがミスしている気がするのでケースに入れてからまた調べたいと思います(^q^;

ノイズの原因

22kΩ:22kΩのRで分圧してWaveSpectraでTHD, THD+Nを見てみた

入力

22kΩ:22kΩで分圧

MiniMixerの回路にはつないでいるが信号は回路に通さずRで分圧しただけの結果だ

回路の電源は入れていたような気がするが忘れた(^q^;

分圧した時にノイズレベルが上がっているようだ

後段の反転加算回路はこれを増幅しているので当然ノイズはそのまま増幅される

が、Mixerなので(自作のへたれ音源を入力する)入力インピーダンスはあんまり下げたくないので
ノイズは多少がまんして50kΩのPOTを使おうと思う

2015年6月24日水曜日

Mini Mixerの設計 続き

反転加算回路で仮想GNDはOPAMPの余っている1回路を使うことにしてブレッドボードで実験してみた

回路図

大してGNDレベルが変動しないと思うので、デカップリング用の電解コンデンサーは10uFのものにした

10uFの電解コンデンサーが余っているという事情もある(^q^;

ブレッドボード図

電源は自作の5V/3.3V安定化電源を使った

入力のレベル調整用のPOTは50kΩのものを使う予定なので、
入力1: 50kΩ/BのPOT
入力2: 22kΩ:22kΩのRで分圧
入力3: 15kΩ:33kΩのRで分圧
というふうにした

オシロで出力波形の確認

電源電圧(VCC): 5.08V

OPAMP: NJM2732

信号源はAndroid Tabletの「Keuwl Dual Channel Function Genertor」で1kHzのサイン波を出力し、
自作のLPF(http://dad8893.blogspot.jp/2015/04/lpf_6.html)を通して回路(ch1)に入力した

反転加算回路が約2倍増幅なので、入力分圧用のPOTで倍率が約1倍になるように調節した

波形は反転、目だったノイズは出ていないようだ

WaveSpectaraで歪率のチェック

OPAMPを交換しつつ、Audio InterfaceのTascam US-144MKII経由でWaveSpectraで歪率を計測

US-144MKIIの入力はMIC/LINEモードにしたので仕様書通りなら入力インピーダンスは10kΩだ

なので負荷用に特にRをつないだりはしないで測定した

入力

THD: 0.00513%
THD+N: 0.02174%
RMS: -23.75dB

NJM2732 約1倍増幅

THD: 0.01127%
THD+N: 0.11683%
RMS: -23.70dB

ハムノイズ(60Hzとその倍音)は無視するとして高域のノイズがかなり増えている

原因はよくわからない(@@;

NJM4580 約1倍増幅

THD: 0.00959%
THD+N: 0.10325%
RMS: -23.70dB

NJM2732と大差ない

OPA2134 約1倍増幅

THD: 0.01288%
THD+N: 0.11221%
RMS: -23.70dB

OPA2134でも大差ない

入力のPOTを最大(だいたい2倍増幅)にしても似たような感じだった

入力レベルを上げてみる

5Vを1/2に分圧して仮想GNDを作っているので電源は±2.5Vになる

入力信号のレベルを上げるとOPAMPが飽和しそうなのでオシロで計測してみた

NJM2713

入力信号はだいたい±800mV(p-p)、出力はだいたい±1.7V(p-p)
(反転加算回路で約2倍に増幅している)

波形は見た感じ崩れていない


NJM4580

NJM4580だと波形の下側が頭打ちになった!

OPA2134

OPA2134だと波形は崩れないようだ


出力はラインレベルなので±1Vも出れば十分だが、電池がヘタって来た場合を考えると
(安定化電源から5V出せなくなってしまった場合)NJM2732かOPA2134だと歪まなくて済む

なのでOPAMPはこのどちらかを使う方向でいくことにする

ミキシングのチェック


Tabletのファンクションジェネレータ―、ぴゅんぴゅん3号(http://dad8893.blogspot.jp/2015/04/3vcvs-lpf_29.html)、こないだ作った矩形波だけのファンクションジェネレーター(http://dad8893.blogspot.jp/2015/06/blog-post_21.html)の3入力でミキシングのチェックをしてみた

特に図はないが、ま、聞いた感じちゃんとミキシングできてそうっていうことで(^q^;

基板設計


透明ケースシリーズということで(^q^;部品を並べて収まるかどうかチェック

RCAジャックの赤色が入力、黒色が出力用だ

スペースはまたぎりぎりっぽい

基板図


ジャンパー1本が悔しいが、これなら1日ぐらいではんだ付けできるかな(^q^/