2022年2月8日火曜日

8to3エンコーダ 74HC148を使う

FV-1は2進3bitで8つのプログラムを選択できます。スイッチ3個で選択するのもレトロな感じで面白いかもしれませんが、つまみで選択できたほうが便利です。

マイコンでロータリーエンコーダを使うのもありですが、8to3エンコーダというロジックICがありロータリースイッチの切り替えを3bit値に変換できます。

回路図

74HC148は2Vから6Vで使えますので、FV-1の動作電圧3.3Vで使用します。

ブレッドボード配線


7(Pin4)が最低位となっているので、ロータリースイッチの1番を7(Pin4)、2番を6(Pin3)という風に接続します。ロータリースイッチが6Pのものしか手持ちがないので実験では線数が足りていません。上位bitは入力ピンをケーブルでGNDに落としてテストしました。

EI(5Pin)はイネーブラー(Active Low)なのでGND、GS(14Pin)とEO(15Pin)は同じICを連結して使うためのものでOpenにしておきます。

74HC148の論理表

メモ:


他にもロータリースイッチとダイオードで8to3エンコードされている作例もあります。

2022年2月7日月曜日

FV-1 WET/DRY回路を接続

FV-1テスト用基板WET/DRY基板を接続して入出力のようすを見てみました。

FV-1のPrg#5は「Test」となっています。音出ししてみると特にエフェクトがかかっている様子はありません。おそらくADC→DSP→DACの経路をたどり、DSPは無処理で通過しているものと思われます。

自分でプログラムしてEEROMに書き込めばよいのですが、まだFV-1でEEPROMからプログラムを読み出したり、EEPROMに書き込む環境を整えていません。

周波数特性 FV-1テスト基板 Prg#5 


Analog Discovery 2のNetwork機能で、1Vppの設定でFV-1テスト基板のIN-OUT周波数特性を測定しました。2Vppにすると低域(100Hz以下)でクリップするようです。


位相が乱れているように見えますが、デジタル処理の遅延のようです。180°以上遅れると進み位相に見えるのでグラフがギザギザしていますが、どんどん位相が遅れている結果です。同じ遅延時間なら周波数が高くなるほど位相角が大きくなります。

FV-1のデータシートで「ADC-DAC HF response (-3dB)」14.5kHz/Min、15.5kHz/Maxとある通り、15kHz以上の帯域はばっさり切られています。

100Hz以下で周波数特性のグラフが乱れていますが、低域ではFV-1テスト基板の出力がかなり歪むようで、これが原因だと思います。

周波数特性 FV-1テスト基板 + WET/DRY基板 Prg#5


FV-1テスト基板とWET/DRY基板を接続し、WET/DRY基板のIN-OUT周波数特性を測定しました。こちらは6Vpp入力の設定です。WET/DRY基板のIN Level最大。WET最大。


周波数特性のグラフが少し乱れています。原因を探る必要がありそうです。

音出し


ERK01の出力をFV-1に入れて音出ししてみました。1ch分しか作っていないので、今回はモノラルのエフェクトとなります。

すべてDRY→WETに変化させています。


2022年2月2日水曜日

FV-1 WET/DRY回路の製作

エフェクタでよく使うWET/DRY回路です。エフェクト音と原音をミックスして出力します。シンセの出力波形±5Vppを入力信号と想定していますが、FV-1の入力信号は最大3.0Vppとなっているため、入力信号を一旦減衰させ、出力時に再び増幅します。


LVLとWETの3Pのピンヘッダには、それぞれ50kΩ/A、50kΩ/BのPOTを接続します。

回路図
入力アンプ(反転)U2Aで1/3.3に減衰させています。ミキサ(反転)U2Bで3.3倍に増幅してもとの信号レベルに戻しています。入力、出力ともFV-1のテスト基板でACカップリングしてるので、C10は本来は必要ありません。

基板図

入出力の測定

  • 電源: ERK01_PSU ±12V
  • 入力(IN): 1kHz/10Vpp サイン波
  • FX入力(FX_IN): 3kHz/3Vpp サイン波
  • FX出力(FX_OUT): オープン
  • OPアンプ: NJM4580DD

DRY最大

C1:IN C2:OUT

WET最大

C1:IN C2:OUT

DRY/WET中間

C1:IN C2:OUT

FX出力(FX_OUT)

C1:IN C2:FX_OUT

FX_OUTは振幅が3/10(1/3.3)の反転波形になっています。

周波数特性


入出力(DRY)

C1:IN C2:OUT

10Hz~100kHzの帯域で-2dB以内です。

エフェクト・リターン(WET)

C1:FX_IN C2:OUT

エフェクト音は3.3倍(約10dB)増幅されます。10Hzで目盛りで2dB程度ですのでフラットな帯域から見て-8dBです。やはりACカップリング不要ならC10は取り除いたほうが良いです。

反転回路1発なので位相は180°回ります。

メモ:


WET/DRY調節用のPOT RV2の足が逆。現状では左いっぱいでWET最大になる。

出力信号のレベルが低くなる場合があるので、利得可変の出力アンプがあったほうが良さそう。