2次LPFだとOPAMPのGB積(利得帯域幅積)は
VCVS
GB積 ≧ G × fc × 100 = 1 × 200kHz × 100 = 20MHzMFB
GB積 ≧ 100 × G × fc × Q = 100 × 1 × 200kHz × 0.707 ≒ 14MHzとなる。手持ちのOPAMPのスペックをまとめてあるので見てみると
OPA2604がOK。NJM4580が次点。OPA2604は高価なのでNJM4580で実験することにしてシミュレーションしてみた。
回路図
VCVSMFB
PCM5102の出力をR5、R6のPOTで分圧し出力レベルを調節してU1のボルテージフォロワーでバッファリング。ここから出ている「NOUT」はLPFを通さない出力で、R1以降のLPFを通した出力が「FOUT」とした。
過渡解析
VCVSMFB
200kHzの三角波を入力してサイン波を出力している。VCVSは同相、MFBは逆位相(プラス位相遅れ)だ。
AC解析
VCVS20MHzあたりで出力が上がっている。
MFB
MFBは段はあるが出力が上がることはない。
FFT
VCVSMFB
矩形波を入力してみる。
ブレッドボードで回路を組んで矩形波だけのファンクションジェネレータ―から矩形波を出力して様子をみてみた。VCVS
ブレッドボード図R1=R2=8.2kΩ
C1=C2=100pF
電源電圧 +4.46V/-4.53V
出力
16kHz可聴帯域では波形がなまる程度
160kHz
fcの200kHz付近になると三角波に近くなる。
400kHz
fcの2倍あたりではサイン波に近くなっている。
1.6MHz
1.6MHz以上では出力がおかしくなってしまった。
MFB
ブレッドボード図R1=R3=1.5kΩ
R2=6.8kΩ
C1=560pF
C2=100pF
電源電圧: +4.47V/-4.50V
16kHz
160kHz
400kHz
1.6MHz
MFBも位相は逆だが1.6MHz以上は出力がおかしくなる。
周波数特性
オシロで測定した値を元にグラフにしてみた。2nd VCVS LPF fc=194,091Hz
周波数(Hz) | 入力(mv) | 出力(mv) | VO/VI | dB |
---|---|---|---|---|
8000 | 506.9 | 478.6 | 0.944170448 | -0.498991939 |
16000 | 508.2 | 469.3 | 0.923455333 | -0.69168213 |
40000 | 509.3 | 442.7 | 0.86923228 | -1.217283084 |
80000 | 513.2 | 389.3 | 0.758573655 | -2.40004488 |
160000 | 512.9 | 274 | 0.534217196 | -5.445642725 |
400000 | 518.3 | 94.2 | 0.181748022 | -14.81060612 |
800000 | 522.1 | 47.51 | 0.090997893 | -20.81937326 |
2nd MFB LPF fc=210,584Hz
周波数(kHz) | 入力(mv) | 出力(mv) | VO/VI | dB |
---|---|---|---|---|
8000 | 506.5 | 457 | 0.902270484 | -0.893264993 |
16000 | 506.6 | 449.7 | 0.88768259 | -1.034845958 |
40000 | 508.7 | 418.8 | 0.823275015 | -1.689101292 |
80000 | 510.9 | 362.1 | 0.708749266 | -2.990147557 |
160000 | 510.4 | 240.3 | 0.47080721 | -6.543137898 |
400000 | 512.3 | 73.25 | 0.142982627 | -16.89433454 |
800000 | 517.8 | 39.16 | 0.075627655 | -22.42638726 |
-3dBは100kHz付近に来ている。1MHzあたりではMFBの方が減衰しているが大差ではない。
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