2017年11月15日水曜日

Tr回路の実験 プッシュプル2段直結

ダイアモンドバッファと呼ばれる回路(←違ってたらすみません。)

シミュレーション回路図

正側、負側が対称で、電源を両電源にしたので入出力のACカップリングは不要になる。回路の設計としてはR2とR3の抵抗値でQ1、Q2のエミッタ電流を決めるだけ。

Q1のエミッタ電流をIe1、Q1のVbeを0.6Vとすると、

Ie1 = (4.5V - 0.6V) / 3.3k ≒ 1.2mA

正負対称なのでQ2のエミッタ電流も同じになる。

R1は発振防止用で、実際にやってみないとその効果はわからないと思う。

電源は9Vを分圧して±4.5Vとすることを想定し、信号源は1kHz/2Vp-pのサイン波にした。

入出力のシミュレーション



負荷抵抗RLを10Ω、22Ω、33Ωにしてパラメータ解析してみた。RLが22Ωまでは振幅は±0.9Vp-p程度とあまり小さくならず、歪もなさそうに見える。RLが10Ω(緑色)の場合は振幅が小さくなり、0V付近で歪が発生している。

出力のシミュレーションの拡大

2段目のTrのベース電位



V(vb3)はQ3のベース電位、V(vb4)はQ4のベース電位で特に歪んでいるようには見えない。

1段目のTrのエミッタ電流



1段目のTrのエミッタ電流は、Ie(Q1)、Ie(Q2)とも、概算どおり1.2mA程度を中心として流れている。

だがしかし、RLが10Ω(緑色)の場合、1段目のTrのエミッタ電流が1.2mA付近から少なくなると電流の変化がハッキリと非線形になっている。原因はパラメータ解析しているRLの値だが、間に2段目のQ3が入っているので具体的にイメージしにくい。

出力の歪も軽微なので、実験でこれを確かめるのは難しそう。

AC解析



10MHzあたりまではフラット。ACカップリングしていないのでDCレベルまで使える。(正負の非対称性が出るのでそうはかんたんにいかないと思いますが)

ステップ応答



500kHzの矩形波を入力して過渡解析してみた。1ms後の波形。

.tran 0 1000us 994us

ほとんど遅れはなさそう。

メモ:


2段プッシュプルは両電源が必要となるが、バッファ回路としての特性はいろいろと優秀。

シミュレーション・レベルだとバッファアンプのLME49600より特性が良さそう(参考「LME49600を使ったヘッドホン・アンプをLTSpiceでシミュレーション

「定本 トランジスタ回路の設計」の第4章以降にでてきますが、実用的にスピーカーやヘッドホンを駆動しようと思うと熱や発振が問題となってきます。