2017年8月16日水曜日

Dual OTA VCA 電圧→電流変換部のテスト

NJM13600に振幅変調信号を入力するための電圧→電流変換部を実験してみた。

シミュレーション回路図

エンベロープ信号(3.3Vp-pの単電源波形のノコギリ波)を、R4、R5+R6で分圧して入力レベルを調節、C1,R3の1次LPFで波形をなまらせ、U1あたりで電圧電流変換を行っている。

Q1のコレクタが出力で、電位は負電圧になるので、負荷はVEEにつないでいる。(コレクタからVEEに電流が流れる)

U2、U3のボルテージフォロアは、回路を分離するために入れている。Rの値を調整してフォロワーなしでうまいこと出来ないか考えてみたが、レベル調節とLPF、電圧→電流変換の比率の設定が干渉してしまうので、かっこ悪いけどフォロワーで分離した。

過渡解析

入力信号V(in)は4Hzのノコギリ波で、120BPMの8分音符の長さ。I(Rl)は出力電流。V(lpf)はレベル調節とLPFを通過後、電圧→電流変換前の電圧値。

電圧→電流変換の比率は、R1とR2で(ほぼ)決まり、1/10000(1V→100uA)の比率になる。

ブレッドボード配線


入力信号はNucleo F446でノコギリ波を出力して使っている。負荷として1kΩのRを入れているので、I(Rl)=V(Rl)/1000となる。(1Vで1mA)

mbed Repository:
https://developer.mbed.org/users/ryood/code/Nucleo_AnalogOut_SawWave/

測定波形


電源電圧: +4.97V / -5.00V

出力:LPFオフ、Level最大

ch1:入力 ch2:V(Rl)

LPFがオフになるようにRfcを0Ω側にして測定。入力レベルを最大にすると出力波形が頭打ちになる。

出力:LPFオフ、Level歪まない程度

ch1:入力 ch2:V(Rl)

LPFオフ。入力を最大にすると出力波形が頭打ちなるので、入力を適当に絞っている。

電圧→電流変換前:LPFオフ、Level最大

ch1:入力 ch2:V(lpf)

10kΩ(固定抵抗)と10kΩ(半固定可変抵抗)の分圧なのでV(lpf)は入力の1/2の電圧値になっている。

電圧→電流変換前はLevelを最大にしても波形は歪んでいない。

電圧→電流変換前:LPFオフ、Level歪まない程度

ch1:入力 ch2:V(lpf)

出力が歪まない程度にLevelを調節すると、電圧→電流変換前は300mVp-p程度。

出力が頭打ちになって歪むのは電圧→電流変換の部分だと思う。

電圧→電流変換の比率を見ると、

I(Rl) = V(Rl)/Rl = 292mVp-p/1kΩ = 292uAp-p
V(lpf) / I(Rl) = 308mVp-p/292uAp-p ≒ 1000

シミュレーションより10倍ぐらい大きい??何かおかしいか。

出力:LPF最大、Level最大

ch1:入力 ch2:V(Rl)

LPFがよく効くようにRfcを10kΩ側に設定

出力:LPF中間、Level最大

ch1:入力 ch2:V(Rl)

エンベロープ波形を入力

NucleoでKIK01用に作ったAR型のエンベロープを出力して測定してみた。

mbed Repository:
https://developer.mbed.org/users/ryood/code/NucleoF446_EnvelopeGenerator_AR/

LPFオフ

ch1:入力 ch2:V(Rl)

LPF中間

LPF最大

Level最大


入力レベルを最大にしてエンベロープ波形を歪ませてみた。


ch1:入力 ch2:V(Rl)

なんと、ADSRっぽい波形になった。

メモ:


使ったPNP Tr(2SA1015)をAVRトランジスタテスターで測定

B:304
Vf:648mV

シミュレーションと10倍ぐらい違うような気がするが、3.3Vp-pのエンベロープ波形を入れて300uAp-pの電流が出力出来ていると思うので、とりあえず実験続行予定。

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