2014年12月18日木曜日

実験用の可変安定化電源 でけた & まとめ



ファームウェアを電圧・電流値を表示するように変更した


LCD表示は

正電圧|電流(片電源使用時のみ)
負電圧|GNDと仮想GNDとの電位差

の順番にした

負荷側のインピーダンスによるが、電流測定時に電圧の誤差がそれなりに出るので
LCDの表示窓の左側のトグルスイッチで電流を測定するかどうかを切り替える

電池が新品(単三×10×2、つまり±15V以上の給電)なら±12V以上出力できる

電流値は400mA(とちょっと)まで計測可能で、それ以上になると「OVER」と表示

ざっと調べたところ誤差は±1%以内だが、±3%以内ということにしておく

量産するならここからねちっこいテストをするところだが


  • 酒を飲んでる時は使わない!
  • ケースのネジ止めはしないでヤバそうな時に対応できるようにする


という方針でテストを兼ねて実運用していきたいと思う

回路図を再掲しておく

測定用電源部



測定用アナログ部



測定用デジタル部



ケース内配線図


図中の「Dual Power Supply」は共立エレショップの可変両電源キットを使っています
http://dad8893.blogspot.jp/2014/10/blog-post.html
http://eleshop.jp/shop/g/gD5E413/

気づいたこととか

OUTPUTスイッチ

OUTPUTスイッチを最後の最後で付けてみたが、これは必須かもしれない

出力端子にケーブルを繋いだり外したりするときにON/OFFするのに便利だし
電源スイッチを切ってもコンデンサに溜まっている分があるので出力電圧はすぐには0にならない

緊急時にはバサッといきたい


GND電位の計測


試行錯誤の途中でGNDの電位を計測するようにしたが、これも必須だろう

ツェナーとTrの組み合わせでAVRのGND用に負側にずらしたGND電位を作っているが

両電源の電流電圧計 負電源の測定 http://dad8893.blogspot.jp/2014/09/blog-post_23.html 
実験用の可変安定化電源 測定部の電源を普通のツェナーでやってみた http://dad8893.blogspot.jp/2014/10/blog-post_29.html

とにかくこれが安定しない

GND電位を計測しないと誤差±10%程度は覚悟しないとダメだろう


積み残した課題とか

両電源利用時の電流測定

一番の問題は両電源で使った時に電流値が計測できない点だ

電流をローサイド(GND側)で計測しているのをハイサイド(出力側)で計測するように変更すれば
解決できる(理屈の上では(^q^;

今回使っているATMega328PではPORTCの6PINしかA/Dコンバータの入力として使えない
さらにI2C用のSCL,SDAもPORTCに割り当てられている

電圧計測用に正負で2PIN、ハイサイドでの電流値計測用に正負で4PIN、I2C用に2PIN、GND測定用に1PIN
合計9PINが必要になるので足りない

単純にA/Dコンバータの入力だけでも7PIN必要なのでこれも足りない

対応策としては以下が考えられる

外付けのA/Dコンバータを使う

インターフェイスがI2CでもSPIでも8chあればまとめて面倒が見れるし
4chでもやりくりすればなんとかなりそう

メリットは素子の出費が少なく済む(300円~500円程度)

デメリットは測定部全体の再設計しないといけないし、筐体サイズがさらにでかくなりそうだし
I2Cで複数のデバイスを使うなら未だ使いこなせていないI2C(後述)の実験が必要(^q^;

電流計測用のモジュールを使う

実験用の可変安定化電源 ケース内配線 http://dad8893.blogspot.jp/2014/12/blog-post_10.html の下の方参照

I2Cのモジュールなら電圧用の2PIN+I2Cの2PINで済む

メリットはうまくいけばアナログ部の基板の変更だけで済みそう

デメリットはお値段がちと高い(1コ1000円以上なので正負用+予備も含めると3000円以上かかる)し、
負側でうまく使えるかちょっと自信がない
あとI2C複数使いの実験

電流を電圧に変換するモジュールでもいけそうかと思ったが、モジュールを使った電流測定用に2PIN、電圧測定用に2PIN、GND電位で1PIN
合計5PIN必要になるので、I2CのLCDをやめてパラレルかSPIに変更する必要がある

筐体も含めて完全に再設計が必要になるので電圧出力モジュールはだめかな(^q^;

I2Cの5V↔3.3Vレベルシフト

これはまだ解決していない
というかレベルシフトしなくても動いているので深追い実験していない

今回はLCDモジュールは電源電圧は3.3Vで、信号線はなりゆきで動作させている

I2CはオープンドレインでLCDモジュール基板上で3.3Vでプルアップされているのでなんとかなってるのかもしれない

I2Cの5V↔3.3Vレベルシフト 秋月のレベル変換モジュールを使ってみた http://dad8893.blogspot.jp/2014/10/i2c5v33v.html

I2Cをちゃんと使っていくためにはこれもちゃんとしないとダメだろうな(^q^;

シャント・レギュレーター TL431

シャント・レギュレーターとシャント抵抗はややこしいが別のものです

シャント・レギュレーター → 基準電圧を作る素子
シャント抵抗 → 電流を電圧に変換するための抵抗

TL431がバカスカ煙を吹いて死亡してしまったのでこれも深追い実験はしていない

今回の電源では三端子レギュレータの7805の出力電圧を基準電圧として使っているが
5.08V~5.09Vあたりで変動するので(個体差がある)さらに精度を上げるためには
シャント・レギュレーターを使いたいところである

実験用の可変安定化電源 TL431
http://dad8893.blogspot.jp/2014/10/tl431.html

↑こういう使い方ではなくAVRのAREF用に2段積みとかして使えばいいのかもしれない
機会があればTL431単体でもう少し等価回路を読んだり実験したりしてみたいと思います

資料はGitHubで公開しています
https://github.com/ryood/Variable_Power_Supply

0 件のコメント:

コメントを投稿