回路図
ブレッドボード配線図
コレクタ抵抗による増幅率の設定
コレクタ抵抗RCを、4.7kΩ、6.8kΩ、8.2kΩにして入出力の増幅率を測定しました。
Tr: 2SC1815GR
信号源: AD9833ファンクションジェネレータ(バイパス出力)
電源電圧: +8.98V
RC=4.7kΩ
ch1:IN ch2:OUT
回路への入力のポイントでAD9833の出力インピーダンスと回路の入力インピーダンスによってすでに振幅が小さくなっているので、ch1:INの振幅も本来より小さくなっています。
AD9833の出力(無負荷時)
無負荷時と回路への入力をVa(振幅)で比較すると 384mV / 568mV ≒ 0.68 でシミュレーションのとき計算した0.65とほぼ合致します。
回路の入出力の増幅率Avは 1.640V / 384mV ≒ 4.27 で設定値の4.7より少し小さくなっています。
RC=6.8kΩ
ch1:IN ch2:OUT
RC=6.8kΩにすると、振幅は大きくなりますが、下側がクリップします。
RC=8.2kΩ
ch1:IN ch2:OUT
RC=8.2kΩにすると下側がハッキリとクリップします。
ACカップリング用C2通過後
ch1:IN ch2:C2通過後
ch2:C2通過後は約0.9Vプラス側にシフトされています。
Q1の各端子の電位
ベース、エミッタ
ch1:エミッタ ch2:ベース
設計通り、ch2:ベースは約2.5V、ch1:エミッタはベースよりベース・エミッタ間電圧(0.6V~0.7V)低い1.8Vになっています。
コレクタ(RC=4.7kΩ)
ch1:エミッタ ch2:コレクタ
コレクタ(RC=6.8kΩ)
ch1:エミッタ ch2:コレクタ
コレクタ(RC=8.2kΩ)
ch1:エミッタ ch2:コレクタ
RC=6.8kΩ、RC=8.2kΩの場合はコレクタの電位がエミッタの電位にひっかかっています。
周波数特性(高域)
AD9833ファンクションジェネレータで周波数を500kHz~4MHzにして入出力の振幅を比較しました。使っているオシロ(OWON SDS7102)の表示値はVp(ピーク・ツー・ピーク)とVa(振幅)がありますが、両方の値でグラフ化しました。
エミッタ接地回路の周波数特性のグラフと比較すると若干高周波数まで増幅できているようです。エミッタ接地回路のときは-3dBのポイントは1MHz付近でしたが、ベース接地回路の場合は1.3MHz付近のようです。←サンプリングが荒いので正確な値はわかりません(^q^;
もう少し高域に伸びても良さそうなものですが、ブレッドボードで実験しているのでMHz帯になると何かと特性が悪化しているのかも?
測定データ
Vp
F(kHz) | In(mVp-p) | Out(mVp-p) | Av | Av(dB) |
---|---|---|---|---|
1 | 432 | 1680 | 3.888888889 | 11.7965107 |
500 | 400 | 1520 | 3.8 | 11.59567193 |
600 | 392 | 1480 | 3.775510204 | 11.53951297 |
700 | 392 | 1420 | 3.62244898 | 11.18004555 |
800 | 400 | 1360 | 3.4 | 10.62957834 |
900 | 392 | 1300 | 3.316326531 | 10.41314571 |
1000 | 392 | 1240 | 3.163265306 | 10.00271236 |
2000 | 352 | 760 | 2.159090909 | 6.685418576 |
3000 | 320 | 500 | 1.5625 | 3.87640052 |
4000 | 288 | 340 | 1.180555556 | 1.441728586 |
Va
F(kHz) | In(mVamp) | Out(mVamp) | Av | Av(dB) |
---|---|---|---|---|
1 | 376 | 1640 | 4.361702128 | 12.79312006 |
500 | 376 | 1500 | 3.989361702 | 12.01806828 |
600 | 376 | 1420 | 3.776595745 | 11.54200999 |
700 | 376 | 1380 | 3.670212766 | 11.29382483 |
800 | 376 | 1320 | 3.510638298 | 10.90772173 |
900 | 376 | 1260 | 3.35106383 | 10.503654 |
1000 | 368 | 1180 | 3.206521739 | 10.12068377 |
2000 | 320 | 720 | 2.25 | 7.043650362 |
3000 | 288 | 460 | 1.597222222 | 4.067306878 |
4000 | 248 | 300 | 1.209677419 | 1.653391478 |
周波数特性(低域)
回路の入力インピーダンスとACカップリング用のC2の容量による低域の減衰を見るために、C2を10uF、100uFにして10Hzのサイン波で比較しました。
C2=10uF
ch1:IN ch2:OUT
C2=100uF
ch1:IN ch2:OUT
ベース接地キャパシタ
ベース接地キャパシタC1の影響を見るためにC1=1uF、C2=100uFとして10Hzのサイン波で測定しました。
C2=100uF、C1=1uF
ch1:IN ch2:OUT
やはりC1の影響は少ないようです。ちなみにC1を取り除いた場合も10Hzあたりでは影響は少ないようです。
C2=100uF、C1なし
ch1:IN ch2:OUT
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