自作のPCM5102Aファンクションジェネレータの調子が悪く、点検するついでにドライブ能力を測定してみました。
PCM5102AのDATASHEETに載っているアプリケーション・ノートの回路をほぼそのまま組んでいて、出力には2.2uFと470ΩのCR1次LPFを入れています。
また、さらにPCM5102Aの出力のノイズを低減するために4次バターワース特性のアクティブLPF(マルチフィードバック構成)も使用しているのでそれぞれ測定してみました。
CR1次LPFをバイパス
PCM5102Aの出力そのままです。PCM5102Aの出力はそのままラインレベル出力として利用できるようになっています。
DATASHEETには出力インピーダンスは載っていないようですが、「8.3 Recommended Operating Conditions」に
LOL,LOR Stereo line output load resistance | Min: 1kΩ | NOM: 10kΩ
とあり、負荷抵抗は10kΩ程度で使うことが推奨されています。
負荷抵抗を1kΩにして測定してもほとんど電圧降下しなかったので、負荷抵抗を100Ωにして測定してみました。
無負荷時
負荷抵抗:100Ω
無負荷時で3.0Vp-p、100Ω負荷時で2.88Vp-pなので出力インピーダンスは約4Ωということになります。
「出力インピーダンス」 = 「負荷抵抗」 ✕ (「無負荷時の出力電圧」 / 「負荷抵抗を接続した時の出力電圧」 - 1)
PCM5102Aの電源電圧は無負荷時で3.25V、100Ω負荷時で3.21Vに低下(テスタでPCM5102AのP1とP9の電圧を測定)。
CR1次LPF通過
PCM5102Aの出力と直列に470のRを入れていて、出力インピーダンスは470Ω程度になると予想されるので、負荷抵抗も470Ωにして測定。
無負荷時
負荷抵抗:470Ω
無負荷時で2.88Vp-p、100Ω負荷時で1.56Vp-pなので出力インピーダンスは約398Ω。波形にノイズが乗っていてオシロの表示値に誤差が出ているせいだと思います。
4次バターワースLPF通過後
CR1次LPFはバイパス。4次バターワースLPFの入力レベルはPOTを右いっぱいに回して最大に設定。OPAMPはNJM072を使用。
無負荷時
負荷抵抗:100Ω
OPAMPの駆動力不足で出力が上下とも頭打ちになっています。
負荷抵抗:1kΩ
出力が飽和しないように負荷抵抗を1kΩにすると、無負荷時と同じ2.84Vp-pとなり、出力インピーダンスは1kΩよりかなり少ない値だと思われます。
<追記:2018.01.02>
PCM5102Aファンクションジェネレータの回路図のR4を、10Ωにしていたので「CR1次LPF通過」のときだけ470Ωに付け替えて測定しました。
PCM5102Aファンクションジェネレータのバイパス出力にも何か影響があるかもしれません。
</追記>
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