2018年1月7日日曜日

Tr回路の実験 OPAMP+プッシュプル

ダイオード2個でバイアスをかけたプッシュプルとOPAMPの非反転増幅回路を組合わせた回路です。プッシュプルの出力から非反転増幅回路に全体として負帰還がかかっています。

「定本トランジスタ回路の設計」の「エミッタフォロワの応用回路」の中では一番特性が良さそうな回路です。

シミュレーション回路図

U1付近の非反転増幅回路の増幅率Avは

Av = 1 + (R5 / R6) = 4.3

入力は1Vp-pのサイン波で、出力は4.3Vp-pになります。C1は位相補償用で発振対策です。

負荷抵抗は47Ω、100Ω、150Ωとしてシミュレーションしました。

過渡解析

RL=47Ω(緑色の線)で出力がクリップしてます。それ以外は4.3Vp-p程度になっています。

OPAMPの出力

OPAMP U1の出力(V(n002))は、RL=47Ω(緑色の線)のときは電源電圧の±4.5Vでクリップしています。RL=100Ω(青色の線)のときは出力はクリップしていないようですが、U1の出力は最大振幅付近で非線形になっています。

入力信号の振幅も電源電圧も同じなのに、電流が多く流れるとOPAMPの出力電圧が上がってしまうのはなんとも不思議な感じがします。

RL=100Ωのときの軽い歪は負帰還で補正されて歪みなく出力されているのだと思います。

プッシュプルのTrのエミッタ電流

RL=100Ω(青色)のときはQ1、Q2とも0mAのときに微かにクリップしているので、Q1とQ2のスイッチングが少しだけ行われてることになると思います。

RL=47Ωのときでも最大±30mAなので、小信号用のTrで大丈夫そうです。

AC解析

-3dBのポイントは350kHzあたりになっています。極が2つありそうなのは、OPAMPの周波数特性によるものと、位相補償用のC1によるものです。

C1を1pFにしてAC解析すると下図のようになります。


位相補償用のCの値を大きくすると発振しにくくなりますが、高域の周波数特性が悪化します。

ステップ応答

0.5Vp-pの矩形波を入力してステップ応答を見てみました。入力が1Vp-pだと電源電圧に引っかかってしまうので0.5Vp-pとしました。

RL=47Ω(緑色の線)のときは波形がぐずんでいます。応答が遅いのはやはり位相補償用のC1の影響で、C1を1pFにしてシミュレーションすると下図のようになります。