回路図
ブレッドボード配線図
エミッタ抵抗による増幅率の設定
エミッタ抵抗R4を100Ω、200Ω、R7は820Ωに固定して入出力を測定しました。
増幅率Avの概算値は Av = R3 / R4でそれぞれ20倍、10倍になります。
Q1:2SC1815GR B=339 Vf=713mV(*)
Q2:2SC1815GR B=243 Vf=706mV(*)
信号源: AD9833ファンクションジェネレータ(バイパス出力)
電源電圧:+14.98V
(*)AVRトランジスタテスターで測定。
R4=200Ω R7=820Ω
ch1:IN ch2:OUT
増幅率AvはVpの表示値で、
Av = 5.2Vp-p / 640mVp-p = 8.125
シミュレーションでは Av = 9 だったので、少し小さな値になっています。
R4=100Ω R7=820Ω
ch1:IN ch2:OUT
R4=100Ωにすると波形の上側がクリップします。ただし、エミッタフォロワやOPAMPを使った場合のようにスパッとしたクリップとは違ってなだらかな感じになっています。
トランジスタの各端子の電位
Q1のベース、エミッタ
ch1:Vb1 ch2:Ve1
Q1のベース電位(Vb1)は、約+2.5V。←ベース・バイアスによる。
振幅は640mVp-pと入力の振幅と同じでベース接地回路とは違って減衰していません。←入力インピーダンスが高い。
Q1のエミッタ電位(Ve1)は、約1.9VでおおむねQ1のベース・エミッタ間電圧(実測値:713mV)分ベース電位より低い値になっています。
Q2のベース、エミッタ
ch1:Vb2 ch2:Ve2
Q2のベース電位(Vb2)は、約5Vになっていて、シミュレーション通りです。
Q2のエミッタ電位(Ve2)は、約4.3Vになっていて振幅はほとんど現れていません。これもほぼシミュレーション通りです。
Q2のコレクタ
ch1:Vc2
Q2のコレクタ電位(Vc2)は、約11Vを中心に振れています。振幅は出力と同じく約5.2Vp-pです。
周波数特性
AD9833ファンクションジェネレータで周波数を変えて入出力の振幅を測定しました。Va(振幅)の値は暴れているので、Vp(ピーク・ツー・ピーク)の値でグラフ化しました。
-3dBのポイントは3MHz付近で、エミッタ接地回路よりはっきりと良くなっていて、ベース接地回路のときよりも伸びています(^q^/
逆にベース接地回路の周波数特性がイマイチだったのが謎です(@@?
測定データ
Vp
F(kHz) | In(mVp-p) | Out(mVp-p) | Av | Av(dB) |
---|---|---|---|---|
1 | 616 | 5120 | 8.311688312 | 18.39378498 |
100 | 584 | 5120 | 8.767123288 | 18.85714228 |
500 | 584 | 5040 | 8.630136986 | 18.72035379 |
600 | 576 | 4960 | 8.611111111 | 18.70118386 |
700 | 568 | 4880 | 8.591549296 | 18.68142973 |
800 | 568 | 4800 | 8.450704225 | 18.53785803 |
900 | 552 | 4640 | 8.405797101 | 18.49157806 |
1000 | 544 | 4560 | 8.382352941 | 18.46731886 |
2000 | 456 | 3360 | 7.368421053 | 17.34748869 |
3000 | 384 | 2400 | 6.25 | 15.91760035 |
4000 | 328 | 1620 | 4.93902439 | 13.87282342 |
Va
F(kHz) | In(mVamp) | Out(mVamp) | Av | Av(dB) |
---|---|---|---|---|
1 | 568 | 4960 | 8.732394366 | 18.82266682 |
100 | 568 | 4960 | 8.732394366 | 18.82266682 |
500 | 552 | 4880 | 8.84057971 | 18.92961489 |
600 | 536 | 4720 | 8.805970149 | 18.89554418 |
700 | 528 | 4640 | 8.787878788 | 18.87768116 |
800 | 512 | 4640 | 9.0625 | 19.14496039 |
900 | 528 | 4480 | 8.484848485 | 18.57288183 |
1000 | 520 | 4400 | 8.461538462 | 18.54898666 |
2000 | 432 | 3200 | 7.407407407 | 17.39332463 |
3000 | 336 | 2240 | 6.666666667 | 16.47817482 |
4000 | 240 | 1540 | 6.416666667 | 16.14618958 |
4MHzのとき
ch1:IN ch2:OUT
周波数が4MHzのとき、AD9833からの出力はガタガタしていますが、出力はガタガタが減っています。AD9833のサンプリングレートは25MHzなのでこの帯域が削られていると思います。
低域
ch1:IN ch2:OUT
増幅率Avは Av = 3.880V / 632mV = 6.14 で10Hzで約15.8dB。1kHzの場合と比較して約-2.46dB。シミュレーションと近い値です。
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