製作モジュール一覧

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2024年10月7日月曜日

ERK01x2 ユーロラック84HP2段ケースの製作

去年84HP、1段の持ち運び用ユーロラックケースを製作しました。頑丈で扱いやすいのですが、さすがに手狭になりました。タカチのサブラック用フロントレール(FFRシリーズ)とベニヤ板の木工で組むのは素人のDIYでもなんとか形になることがわかったので、同じ作戦で2段バージョンを製作しました。

今回使用した主な材料と価格を示します。


品名 メーカー 型番 単価 個数 小計
フロントレール タカチ FFR-43N 標準タイプ 2140 4 8560
バーナット タカチ BN43-M3 1290 4 5160
電源トランス RSコンポーネンツ トロイダルトランス 2x15VAC 50VA 5670 1 5670
ラワン合板 ホームセンター 900x600mm 12mm厚 3000 1 3000
水性ニス アサヒペン 透明クリア 100ml 800 2 1600

以上で23,990円(税抜)になります。他に電源用基板の製造費、部品、塗装用の消耗材、木ねじ、ナット、サンドペーパーなど細々したものが必要です。

板材はホームセンターでカットしてもらえますが精度を出して木工用ボンドで確実に接着するためには、ハタガネ、コーナークランプなどの治具が必要になります。

そして大事なことですが、必ずしも完成して実用出来るレベルに到達できるとは限りません。タカチのフロントレールはしっかりしたものなので、これだけでユーロラックケースの機能の半分は実現できます。もし木工の初心者なら、ガワはMDFで仮組してもとりあえずは実用できます。最初は欲を出さずに少しずつ試していくのが良いと思います。

私の場合は、以前からMDFで仮組していたケースに使っていたフロントレール/バーナットが手持ちにあり流用できること、自作のユーロラック・モジュールの奥行きが長い(Max.100mmあります)ため市販品ではおさまらない可能性があったことから自作することにしました。もちろん少しでもお金を節約しつつ、工作を楽しみたいというのが大きいです。

電源の製作 

ラックの機能要件は2点あります。

  1. モジュールを取り付けて操作しやすくする
  2. 各モジュールに電源を供給する

電子工作初心者は電源の重要さがわかりません。私もそうでした。そんなもん適当に電池とかACアダプタとかで間に合わせればよいではないか。と思っていました。

まあ、試作の場合はそれでも間に合うんですが、ちゃんと回路を設計して製作し、問題があれば検査して、何年にもわたって使っていくためには電源は非常に重要です。内部的には最大DC24Vで感電しても大したことにはなりませんが、元になるのはAC100Vの商用電源です。簡単に感電、発火、火災事故につながります。難易度は高いと思ってください。

電源基板 ERK01-PSU Ver.1.3

MINMAX M78AR05-1を+5V電源として使うことにして基板を起こしました。±12VはリニアレギュレータのL7812/L7912(STmicro)を使っています。

回路図

基板



電源分配コネクタ基板 ERK01_PSU_EXT Ver.1.2

以前から使っているものと同じですが、LEDの配線ミスを修正、電源基板間の配線に16Pin MILコネクタではなく5Pin XHコネクタを使うようにしました。

回路図


基板



筐体の製作

12mm厚のラワン合板をホームセンターでカットしてもらって利用しました。シナ合板の方が見た目がきれいですが、値段が2倍程度します。

材の厚さ12㎜なのでビス打ちが難しく、木工用ボンドで貼付けのみで組み立てました。MDFは木工用ボンドが効きませんが、合板は比較的しっかりと接着出来ます。しっかりと接着するためにはクランプ、ハタガネなどで圧をかける必要があります。

フロントレールにはあらかじめダミーのパネルを取り付けておきます。これが組み立ての基準になります。私はElecrowで加工してもらって汎用的に使っているアクリルパネルを使いましたが、Doepferのアルミのブランクパネルが数百円で販売されているのでそちらの方が確実だと思います。

側板にフロントレールを固定するための穴を開けます。最初図面をもとに曲尺で墨付けして穴あけしましたが、大幅にずれてしまってやりなおしました。新たに板材を購入してホームセンターでカットしてもらいました。

手作業で墨付けするのではなく、いつもやっているようにCADで原寸で製図しプリントアウト、スプレーのリで板材に接着し穴あけのガイドとしました。家にあるA4のプリンターだとはみ出してしまうので、コンビニプリントを利用してA3用紙にプリントしました。

木口にペーパーをかけて滑らかにし、濡らしたウエスできれいにして、木工用ボンドを片面に塗布、コーナークランプで直角を出し、ハタガネで圧を掛けます。この段階では底面は接着せず、仮置きしています。


上面、側面の接着が終わり、底面に置く電源部品の位置決めをし、ねじの下穴を開けました。

底面の加工が終わったら底面の接着です。


自作のモジュールがちゃんとおさまるか確認。

電源部品を実際にねじ止めして配置を確認。


ここまで加工して、塗装に移ります。木材以外はすべて取り外します。

筐体(木部)の塗装

今回は去年宣言した通り、ニス塗装を施しました。油性ニスの塗装も何度かやったことがるのですが、準備や後始末が大変です。今はマンション住まいなので汚損すると厄介なことになります。

水性ニスはアクリルニス(普通の水性ニス)とウレタンニスがあります。机や椅子など実用家具ならウレタンですが、最初は安い方から試した方が良いという個人的な経験則があるので水性(アクリル)ニスを使うことにしました。

ニスを塗装する前に、60番のペーパーで面取り、120、240、400と番手を上げてペーパーをかけました。400番までは空砥ぎぺーパーです。

塗装は1層あたり、主に上面と主に下面の2回に分けて行いました。十分乾燥させて600番の耐水ペーパーを掛けます。このときほとんど力を入れず、なでるように。湿らせたウエスでふき取って次の塗りに貼ります。ニス塗装は3回行いました。

1回目の塗装時にねじ穴部分の確認が甘く、ニスが垂れてしまいましたが、軽くペーパーをかけておけば最終的にリカバリーできました。

ニス垂れ

サンディング後2回目塗装した状態

仕上げとして、600番、1000番、2000番、4000番と番手を上げて耐水ペーパーで仕上げ砥ぎをしました。霧吹きで湿らせながら水砥ぎです。


4000番はやりすぎかと思いましたが、仕上がりの光沢が違います。

ニスを塗り重ねる場合のコツはしっかりと乾燥させることです。ニスの説明書きにおおよその乾燥時間が書かれていますが、乾燥しすぎることはありません。サンディングする前に丸一日乾燥させましょう。

塗装が終わったらフロントレールを取り付けます。ニスがねじ穴に入ってねじが通らなくなるので、ドリルで穴をきれいにします。枠が完成した状態でフロントレールを取り付けるのは難しいので、各工程で確実にフロントレールを取り付けられるように練習しながら作業を進めた方が良いでしょう。

塗装時に、ワークベンチに直接、塗装対象を置くと、下端の塗装が難しくなります。ホームセンターの端材をこまめにチェックして三角材の端材を入手しておきました。三角材を塗装対象の下に敷くと接触面積が少なく作業が捗ります。

電源の取付

フロントレールを取り付ける前に、電源を取り付けます。電線はタイラップや裏がシールになっている電線固定用のコードクリップを使って整理しました。


※フロントレールはねじ止めしていない


マスキングテープで電線の位置決め


電源配線に使った部材です。

  • 電源電線 AWG26/UL1007 5本
  • コードクリップ ELPA PE-714NH 粘着テープ付きVFF0.75~2.0mm
  • インシュロック L:80mm W:2.2mm

電源モジュール配線図

写真ではわかりませんが、カプラーの圧着時にオス・メスを間違えました。ACジャック側がメス、トランス側がオスが正しい配線です。

完成



メモ:

2段にするとレールを取り付けるのが難しくなる。少しのずれで修正不可能。レール取付用のねじ穴は正確に。

曲尺を使って墨付けをする方法ではズレが大きい。CADでドリル穴の位置を製図して、当寸でプリントしスプレーのリで板材に貼付け。

ドリルをあてる位置を正確に決める方法は試行錯誤中。ポンチを打つ時もずれる。ポンチ穴はコンマミリのズレでも最終的な穴の位置への影響は多大。

ベニヤ板でも砥の粉で目止めした方がよかったか。木口の導管の部分が荒れる。

電源スイッチのフロントパネルはPCBで製造する予定。

2024年5月12日日曜日

2024年3月11日月曜日

OUTPUT_MOD Ver.1.0 BOOTHに出品しました

Eurorack用出力モジュールOUTPUT_MOD Ver.1.0の基板とマウント用パネルをBOOTHに出品しました。基板のみの販売もあります。


簡単な回路なので実験用にも良いかもしれません。

取扱説明書はこちらです。

2024年2月9日金曜日

OUTPUT_MOD Ver.1.0 Eurorack出力アンプの製作

モジュラーシンセのの音声出力用アンプを製作しました。



普段はエフェクター出力のLch、Rchをミキサーに入力してヘッドホンで試聴していましたが、ラック単体で2ch出力できるようにしました。

モバイル用途などで、ラック単体でヘッドホンでモニタリングしながら、ポータブルスピーカーに音声出力するシーンを想定しています。


回路図

OPアンプ1発のライン/ヘッドホンアンプです。特徴は以下の通りです。

・2ch(ステレオ) / 2出力アンプ
・ライン/ヘッドホン別々に利得可変
・Eurorackの±12V電源を利用のため、ヘッドルーム大
・Eurorack 4HPのコンパクトサイズ

簡単なOPアンプ1発構成のため、ヘッドホンアンプとして音質がどうのこうのというものではありませんが、±12Vを電源としているため、5V単電源駆動のポータブル・ヘッドホンアンプやUSB DACのヘッドホン出力に比べてOPアンプの動作域に余裕があります。

ヘッドホン出力は、Sony CD900-ST、AKG K701で試聴しましたが十分な音量が得られています。私の使っているヘッドホンは比較的高インピーダンス/低能率のため電源電圧が高いことが有利になります。

最近のヘッドホンは低インピーダンス(32Ω以下)のため、同じ電圧なら多く電流が流れますが、ほとんどの低インピーダンスのヘッドホンは能率が良いので音量に関しては問題ないと思います。

回路図R10、R7(33Ω)は出力保護用の抵抗です。短絡保護や出力対象(ヘッドホン)の容量、誘導成分の影響を緩和する目的です。本来はなくても良いものですが、モジュラーシンセの性質上、誤配線は日常茶飯事ですので必須となります。

OPアンプはNJM4580を指定しています。他のOPアンプでも動作しますので差し替えて比較してみるのも面白いと思います。

2024年1月10日水曜日

3340VCOパネル Eurorackマウント用 Ver.1.0

3340VCO基板をEurorackにマウントするパネルをBOOTHに出品しました。


PCBを利用しているのでアクリルパネルより薄く強度があります。

美しく仕上げたい方、パネル加工が面倒な方は是非ご検討ください。

製作例




 

2023年11月8日水曜日

 3340VCO基板セットをBOOTHに出品しました。



ご質問があれば、コメントいただければフォローします。

2023年7月7日金曜日

ERK01-Portable 持ち運び用ユーロラックケースの製作

電子工作の例会で自作シンセのデモをするために、持ち運び用のユーロラック・ケースを製作しました。

コンパクトにするためHP84、1段です。最小限のモジュールしか積めません。堅牢性を確保するため、15㎜厚の合板を使用し、操作パネル面には蓋を設けました。



使用部材

ケース


品名 メーカー 型番等 個数
フロントレール タカチ FFR-43N 2
バーナット タカチ BN43-M3 2
ラワン合板 450x300x15 2
ラワン合板 910x450x2.5 1
鬼目ナットM4 4
鬼目ナットM3 6
取っ手 ギターケース補修用 1
パッチン錠 トラスコ P-24 4
ワトコオイル ワトコ ナチュラル 200mL 1

ケースの部材費は1万円弱です。

電源


品名 メーカー 型番等 個数
ERK_PSU 自作 1
ERK_PSU_EXT 自作 2
トロイダルトランス RS-PRO 2x15VAC/30VA 671-9072 1
トランス保護シート RS-PRO 671-9214 2
トランス取付金具 RS-PRO 671-9208 1
鬼目ナット M6 1
トラスねじ M6x40mm 1

フロントパネル


品名 メーカー 型番等 個数
Eurorackパネル 自作 5HP 1
AC100V用白色LED OptoSupply OSWW425111A-PPW 1
トグル・スイッチ 2P ミヤマ MS-500-K-B 1
ミニ・ヒューズ・ケース 1
ミニ・ヒューズ 125V/0.5A 1
ケーブル中継カプラー エーモン 250型 1

ケース


レールはタカチFFR-43Nを使用ました。84HPです。バーナットはねじ穴がM3のものにします。木材はラワン合板15mm厚です。450mmX300mmのものを2枚使用しました。


木工用ボンドで組み立てます。コーナークランプを使用していますが、圧がかからないので直角出しのガイドの役目です。同時にハタガネを使って圧を掛けました。木工用ボンドは接着時に圧をかけないと強度が得られません。


底板を接着する前にトランス固定用の鬼目ナットを打ち込みます。使用したのは六角ナットで木材にねじ込むタイプです。トランス固定用のねじはM6 40mmのトラスねじを使用しました。



板が厚すぎてFFR-43N付属のビスが届きませんでした9mmの皿取錐でダボ穴を開けました。




本体上部を接着する際は、フロントレールにブランクパネルなどを取り付けガイドにします。


本体下部は、コーナークランプで直角を出します。木材のみだと直角の’精度が出せず、後で組み合わせたときにはまらなかったり、ずれたりして困ることになります。


蓋部の枠の接着もコーナークランプとハタガネを併用しました。


本体上部と下部は分解できるようにM5の鬼目ナットとトラスねじを使用しました。



蓋の木枠に2.5mm厚の合板を接着します。


電源基板は3mmのタッピングビスとM3/5mm高の中空スペーサで板に取り付けました。


全体に紙やすりで研磨、面取りしたあと、ワトコ・オイル ナチュラルの2度塗りです。200ml缶で足りました。見栄え的にはニスを使いたかったのですが、時間がなく失敗したくなかったのでワトコです。ワトコは初心者にやさしい。


本体下部に取り付けたトランスと、レールに取り付けた電源パネル間の電線を中継カプラーで分離できるようにしました。車載で使われる250型です。


背面は2.5mm厚のラワン合板をM3の鬼目ナットとねじで固定しています。6か所止めています。

取っ手とパッチン錠を取り付け


電源部


電源はERK-PSU。±12V/+5V出力です。トランスはRS-PROの2x15VAC/30VA(RS品番671-9072)です。+5Vは1A、±12Vは600mA出力できます(+5Vと+12Vの合計は1A以下)。84HPなので十分な容量でしょう。


回路図

電源周りの配線


自転車に積載

メモ

・15㎜厚は厚すぎたかも。12㎜厚でも良さそう。
・パッチン錠の位置決めが難しい。少しガタついてしまった。
・電源パネルはアクリルだと柔らかすぎて扱いづらい。
・次回塗装はニスにしたい。