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2022年2月15日火曜日

PT2399 Echo 2台目製作 AliExpressの互換品を使用

PT2399 Echoの2台目を製作しました。



いつもはダイソーのクリップボードをカットして利用してますが、ポリカーボネート製のものが入手困難となったため、今回は透明アクリルをパネルに使ってみました。ラックにマウントしたとき中の様子が見られて実験用には便利だと思います。

回路図

EffectのMIX時のACカップリングを除去


回路図上側のMIX回路は+2.5Vのバイアスをかけており、PT2399の入出力も+2.5Vのバイアスがかかっているため、ACカップリング用のC8をバイパスしました。パルス波を入力してC8を入れた場合とバイパスした場合の応答を観測しました。

C8(1uF)を入れた場合

C1:IN C2:C8とR15の間

C8をバイパスした場合

C1:IN C2:C8とR15の間

C8を入れた場合、応答に微分波形が現れています。C8を入れても問題はないので雰囲気で決めて良いかもしれません。

Inv Outの利得を修正


1台目の定数ではInv Out(エフェクト音のみ位相を反転して原音とMIX)のエフェクト音の利得が小さくなっていました。恥ずかしながら計算で値を求める方法がわからないので、カット&トライで反転、非反転のレベルが同じになるように調整しました。

FX_OUT端子に信号を入力してエフェクト音の利得のみを比較しています。

OUT(非反転出力)

C1:FX_OUT C2:OUT

INV OUT(反転出力) R4=47k(1号機の定数)

C1:FX_OUT C2:INV_OUT

INV OUT(反転出力) R4=150k

C1:FX_OUT C2:INV_OUT

R4=150kでOUT、INV_OUTが同じ利得になるようです。R4=150kでパルス波を入力して出力を観測しました。

OUT R4=150k

C1:IN C2:OUT

INV_OUT R4=150k

C1:IN C2:INV_OUT

一発目の原音は同位相で、以降の遅延がかかったエフェクト音が逆位相で同じ程度の振幅になっています。

AliExpress購入のPT2399互換品


秋月で購入したPTCのPT2399とAliExpressで購入した互換品と思われるPT2399です。刻印がそれぞれPTC、HLFとなっています。同じパラメータでICを入れ替えて出力を比較しました。

PTC

C1:IN C2:OUT

HLF

C1:IN C2:OUT

Delay時間が多少異なるようですが、十分代替できるのではないでしょうか。

2021年9月22日水曜日

PT2399 Echo (Eurorack仕様)の製作 その2

パネルに取り付けました。



PT2399 Echoを2台使ってピンポンディレイをやってみたいので、入出力はそれぞれ2系統にしました。出力は基板からは1端子しか出していないので、ジャックを2個並列に配線しています。

逆相出力


回路図

INV_OUTはPT2399のDelay音を逆相で原音とMIXするものです。原音は同相のままです。パルス波を入力してOUT(同相)、INV_OUT(逆相)出力を観測しました。

入力は5Vpp/2msのパルス波、Delay最小、DRY/WET最大です。

Feedback=最小

C1:OUT C2:INV_OUT

Feedback=3/4程度

C1:OUT C2:INV_OUT

Feedback=最大

C1:OUT C2:INV_OUT

0msの波形は原音でOUT、INV_OUT同相ですが、後続のDelay音は逆相になっています。

モノラルのシンセの出力をPT2399 Echoに入力し、PT2399 Echoの出力をPanで左右に振ってやるとステレオ効果が得られました。いままでずっとモノラルで聴いていたのでベタなステレオ化でも新鮮な感じです。

PT2399について参考


ELECTRO SMASH PT2399 Analysis

Princeton Technologyのデータシートは読んでもよくわかりません。こちらのサイトは動作機序について丁寧に説明されています。


外付けのコンデンサについて考察・実測されています。PT2399の互換品?についても触れられています。

トランジスタ技術 2015年8月号

PT2399やBBDについての記事があります。今回はこちらの記事を参考に製作しました。

2021年9月14日火曜日

PT2399 Echo (Eurorack仕様)の製作

共立のPT2399エコーキットを使っていますが、ギター用のエフェクターのため入力は振幅が小さくインピーダンスが高い信号を受けるようになっています。

アナログシンセで使うため新たにPT2399エコーを製作します。基本的にEurorackにマウントする仕様となっています。

回路図

※PT2399周りに記載している電圧は実測したもの。
※OPアンプはNJM072Dを使用。

製造したPCB

今回はfusionPCBに基板の製造を依頼しました。

エフェクト部


回路は大きくインターフェース部とエフェクト部に別れます。インターフェイス部では入力を分岐してPT2399の入力とし、PT2399の出力を原音とMIXして出力します。エフェクト部はPT2399をエコーとして使うための回路です。

電源周りとエフェクト部のみ実装しインターフェイス部を実装しない状態で、PT2399の動作を測定しました。

実験に使った基板

1Vppのパルス波を入力し、擬似的なインパルス応答を測定しました。Feedbackは最小にしてDelay1発のみです。

Delay(REPT)最小 Feedback最小

C1:FX_IN C2:FX_OUT

最小ディレイ・タイムは約35msです。

Delay(REPT)最大 Feedback最小

C1:FX_IN C2:FX_OUT

最大ディレイ・タイムは約480msです。

フィードバックを上げるとディレイが繰り返されエコー効果が得られます。

Delay(REPT)最小 Feedback適宜

C1:FX_IN C2:FX_OUT

インターフェイス部


原音は入力の反転増幅回路(増幅率 Av = 100k / 470k ≒ 0.21)と、出力の反転増幅回路(増幅率 Av = 220k / 47k ≒ 4.68)を通って同位相で出力されます。トータルの増幅率は0.21 * 4.68 ≒ 0.98でほぼ1となります。

実験に使った基板

ICソケットからPT2399を抜いて、インターフェイス部のみの特性を測定しました。インターフェイス部の動作とは関係ないと思いますが、WET/DRY、Feedbackは最小としています。

入力部の反転増幅回路の出力 ±1Vpp/1kHz入力

C1:IN1 C2:FX_IN

Av = 430mV / 2.01V ≒ 0.214

入力部の反転増幅回路の出力 ±5Vpp/1kHz入力

C1:IN1 C2:FX_IN

Av = 2.10V / 9.97V ≒ 0.211

±1Vppでも±5Vppでもほぼ設計値通りの増幅率となっています。

なお、増幅回路で+2.5V(VGND)のバイアスを掛けていますがこれは不要でした。反転増幅回路の非反転入力は普通にGNDに接続してかまいません。PT2399の入力端子に2.5Vのバイアスがかかっているため、ACカップリングすればOKです。

入力部の反転増幅回路の周波数特性

反転増幅回路なので基本的に位相は180度まわります。位相のグラフが大きく振れていますが、180度前後で少し位相が変化しているだけです。

周波数特性を見ると800kHz付近でピークが出ているので軽く位相補償を掛けたほうがよさそうです。

出力 ±1Vpp/1kHz入力

C1:IN1 C2:OUT

出力 ±5Vpp/1kHz入力

C1:IN1 C2:OUT

トータルでは増幅率はほぼ1となっています。

出力の周波数特性

逆位相出力

逆位相出力(INV_OUT)は原音に関しては同位相です。エフェクトを逆位相でMIXするものです。

逆位相出力 ±1Vpp/1kHz入力

C1:IN1 C2:INV_OUT

逆位相出力 ±5Vpp/1kHz入力

C1:IN1 C2:INV_OUT

逆位相出力の周波数特性