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2019年5月5日日曜日

DASS01でやらかした。その2

前回TLF01の電解コンが外観でわかる破損をしているのを見つけました。

OPACHK-VFで、TLF01で使っているOPAMPのTL072の生死を判定すると、見事にNGでした。


ch1:IN ch2:TL072-1PIN


ch1:IN ch2:TL072-7PIN

ボルテージフォロアなので、正常なOPAMPなら入出力とも同じ波形になります。

アンチログ回路


TLF01が死んでいるとして、Antilog-MMとAntilog-NPNOが正常に動作するかどうか確認。設計時に単体でテストしているので再現しました。

Antilog-MMとAntilog-NPNOは電流出力のため、「はんだ付け完了」時と同じく負荷抵抗に出力電流を流して、電圧降下の具合を測定しました。

入力: Arduino LFO
電源: 電流/電圧計付可変両電源  (+8.99V / -9.13V)

Antilog-MM


回路図

アンチログ回路 AntiLog-MM はんだ付け完了」で単体での動作を確認しています。

このときはサイン波を入力して出力を見ましたが、今回はのこぎり波を入力して出力を見ました。

負荷抵抗 RL: 10kΩ


ch1:入力 ch2:出力

※きれいな出力結果に見えるように、回路図のトリム(R6)を調整しています。

この基板は生きています。

Antilog-NPNO


最近組んだばっかりですが、動作状態は確認しています。(参考「Antilog-NPNO はんだ付け完了」)

回路図

こちらものこぎり波を入力して、出力を観測です。

負荷抵抗 RL: 10kΩ

ch1:入力 ch2:出力

負荷抵抗 RL: 47kΩ

ch1:入力 ch2:出力

Cutoff電圧を調節して(Cutoff=6.70V)、出力波形がきれいな指数カーブになっている波形も記録していたつもりでしたが、保存できていなかったようです。

ま、ともあれAntilog-NPNOも生きています。

TLF01 


本題です。

この基板が怪しいことは、絞りきれました。壊れたTL072を新品に交換。LTSpiceでシミューレーションして実際の回路と比較しました。

回路図


シミューレーション回路図

Trが破損している可能性が高いのですが、各TrのBに与えているバイアス(V1~V5)は抵抗による分圧です。

過渡解析

実測値
電源電圧: +8.99V / -8.97V
V1 6.04V
V2 4.90V
V3 3.77V
V4 2.63V
V5 1.499V

バイアスは正常です。

Q9とQ10のベースは差動入力です。

過渡解析

Vb9

ch1:入力信号 ch2:Vb9

Vb10

ch1:入力信号 ch2:Vb10

入力側(Vb9)はシミューレーション通りですが、反転入力側(Vb10)は信号が現れず、帰還がかかっていません。

V6~V11は各Trのエミッタの電位です。各Trのコレクターエミッタ間で電圧降下していきます。

過渡解析

実測値
V6 5.46V
V7 4.74V
V8 3.96V
V9 3.12V
V10 1.75V
V11 0mV

V6~V11はだいたいOKですが、V11がGNDレベルになっています。ということはトランジスタ・ラダーに電流が流れていないことになります。

Q1~Q10のVbeをテスタ(ダイオード・モード)で測定すると0.6V~0.7Vの範囲内に収まっていました。

回路図のJP8をオープン、JP6間に電流計(テスタ)をつなぎ、J1のドレイン-GNDに5Vを印加すると、9.8mAでした。これはJFETのIDSSで、2SK170-BLの仕様(6.0mA~12mA)通りです。

各TrのVbeは正常のようで、V6~V10までは電圧が出ているんですが、トランジスタ・ラダーのコレクタ-エミッタに電流が流れていないような現象です。どこかのコレクタ-エミッタ間が破壊されているんでしょうか?

テストの仕方を間違えているのかもしれません。


ユニバーサル基板で再度実装するのは大変なので(1日実働4時間で3日ぐらいかかる)、tozさんのご厚意で基板を焼いてもらえることになりました。

あらたに回路を組んで比較しながら検証したいと思います。

2019年4月28日日曜日

DASS01でやらかした。

VCFのTLF01とアンチログ回路のAntilog-NPNOを結合するついでに、電源ケーブルを整理していたら、うっかり配線を間違えてしまっていたようで、プシューッという音ともに電子部品が焼けた匂いが。

電源ケーブルは逆差し防止の為、XHコネクタみたいな片側にしか挿入できないものを使っているのですが、コンタクトをハウジングに挿入する順番を間違えていました。


上のケーブルを切断しているのが、間違えて挿入したコネクタ(赤・黒・白が逆)ですが、何が間違いなのかは基板の設計次第なので、ほんとにうっかりミスです。逆差しできないのがかえって仇になってしまった気もします。←今後ハウジングに挿入するときは念入りにチェックするようにします。

また、今まで使っていた電源はせいぜい±9Vまで。今回は電源電圧が±12Vで即死の原因になったかもしれません。


画像は故障したっぽいAntilog-NPNO、Antilog-MM、TLF01ですが、この中から故障箇所を特定しなければいけません。(この中に必ずあるとは限りませんが)

基板をよく観察するとTLF01の電源のデカップリング用のアルミ電解が焦げています。


一番イヤな基板です(@@;

極性があるのはトランジスタ、OPAMP、アルミ電解ですが、デカップリングが死んでも全く動作しなくなることはまずないと思います。2SC1815のエミッタ・ベース間電圧(逆電圧)の絶対定格が5Vなので、これクサいんですが。

数が多い上に互いに絡んでいるので調べるのが大変そうです。せっかくVBEのマッチングまでしたのに。。。

と嘆いていてもしょうがないので、気を取り直すために、まずはOPAMPの生死を判定していきたいと思います。

畑村洋太郎さんの著作に「失敗学のすすめ」という本があります。今回の「やらかし」もまた、今後の糧になることを願って、まあ、ぼちぼちやっていきます。

2019年2月17日日曜日

±12V_+5V電源 はんだ付け完了

Github
https://github.com/ryood/DASS01/tree/master/%C2%B112V_%2B5V%E9%9B%BB%E6%BA%90

Github(eagle)
https://github.com/ryood/DASS01/tree/master/eagle/%2B-12V_PSU

回路図

基板図

※Eagleのライブラリで7912の縦挿入のモデルが見つからなかったので平置きのモデルで代用しています。

OSコンは耐圧が16Vなので、ディレーティングのためデカップリングコンデンサはOSコンではなくアルミ電解にしました。

今回使用したアルミ電解は

C1,C2: ルビコンLZH 100uF 35V 105℃
C3,C4: ニチコンMUSE UKZ 470uF 25V 85℃

です。

部品面

ハンダ面

VT-60と接続

出力ノイズの測定


負荷抵抗を220Ω×2として出力ノイズを測定しました。

出力電圧
+12V +12.17V
-12V -12.07V


ch1:+12V ch2:-12V

ブレッドボードでの実験でOSコンで測定した時よりノイズレベルが大きくなってしまいました。なにか間違えてる気もしますが、ま、しょうがないかな。

メモ:


ブレッドボードでの実験中、100uFのアルミ電解を正負逆に接続したら「ボン!」という音とともにお亡くなりになりました。9V程度では逆接続しても一瞬で壊れることは経験したことがなかったのですが、15Vあたりになると即死するようです。(耐圧35V品を使用)

2019年2月13日水曜日

コモンモード・チョークとデカップリング・コンデンサ(メモ)

回路図

コモンモード・チョークも片側だけ見ればただのコイルです。L1とC1で2次ローパスフィルタになります。

コモンモード・チョークとコンデンサの仕様を見てLTSpiceでシミュレーションしてみました。

コモンモード・チョーク: SCHAFFNER EV20-1.0-02-3M9
デカップリング・コンデンサ: ルビコン・アルミ電解 LZH 100uF

シミュレーション回路図

L1はコモンモード・チョークの片側、C1はデカップリングコンデンサです。

Rslはコモンモード・チョークの内部抵抗(168mΩ)、Rclはデカップリング・コンデンサの内部抵抗(94mΩ)です。

R1はダンピング抵抗としてシミュレーションのために入れました。L1とC1の2次LPFのQをコントロールします。

RLは負荷抵抗で、RLの値によって出力電流が変化します。電源電圧が15Vなので、RLが10Ωだと1.5A、100Ωだと150mAの出力になります。

AC解析

ダンピング抵抗4.7Ω

青色の線が出力電圧です。

ダンピング抵抗R1が4.7ΩのときのAC解析です。カットオフ周波数fcはL1とC1の値から計算すると
fc = 1 / ( 2 * π * √(L1 * C1)) ≒ 255Hz
で、AC解析のグラフの肩のあたりと合致します。

ダンピング抵抗を入れないものとしてR1=0.1としてシミュレーションすると

ダンピング抵抗なし(0.1Ω)

Qがあがってカットオフ周波数でピークが発生します。

過渡解析


入力を+15Vで500kHz/1Vの矩形波のノイズを加えて過渡解析しました。

ダンピング抵抗ありR1=4.7Ω

ダンピング抵抗なしR1=0.1Ω

当たり前の話ですが、ダンピング抵抗(4.7Ω)を入れると出力が低下します。

低抵抗の世界は高周波の世界と並んで闇が深いと思いました。

無駄なことをしてしまいましたが、寄り道するのも楽しい。

<追記:2019.02.16>

ダンピング抵抗を入れるか入れないかを比較しやすいようにLTSpiceの過渡解析のグラフの縮尺を同じにしてシミュレーションしました。

ダンピング抵抗ありR1=4.7Ω

ダンピング抵抗なしR1=0.1Ω

比較すると、ダンピング抵抗を入れた場合(R1=4.7Ω)は振動が抑えられますが出力電流(赤色の線)が大きくなると出力電圧(青色の線)が低下します。

ダンピング抵抗を入れない場合(R1=0.1Ω)は、出力電流が小さい場合は初期の振動が大きく出ますが、出力電流が大きくなっても出力電圧はほとんど下がりません。

定常状態になるまでの時間がかかりますが、やはり電源ラインには無駄に抵抗を入れないほうが良いと思います。

</追記>

2019年2月11日月曜日

±12V_+5V電源の設計

DASS01では+5Vの電源は使わないので、±12Vの電源として製作することにしました。

DASS01のブロック図

回路図

基板図

※配線まだ

部品並べ

メモ:


16V定格の100uFOSコンに15V食わせるのはやめたほうが良いかも。出力段の470uFのOSコンも16V定格で12V。

普通のアルミ電解で定格の大きいものにすげ替えてどうなるか見てみる。

2019年2月10日日曜日

±12V_+5V電源の構想

DASS01用に電源を製作します。Eurorackの電源は±12Vと+5Vなのでこれに習って作りたいと思います。

スイッチング電源 VT-60 


ジャンク品で買ったDESNSEI-LAMBDA VT-60を温存してあるのでこれを使います。

VT-60の仕様

出力電圧 最大出力電流
+5V: 5A
+15V: 1.6A
-15V: 0.5A


±15Vなので、これを3端子レギュレータを使って±12V電源とします。+5Vの方はそのまま。

スイッチング電源ユニット(DESNSEI-LAMBDA VT-60)のノイズ測定」で測定したように、出力に結構ノイズが乗っています。

スイッチングノイズの周波数は、5V出力が625kHz、±15出力が180kHz程度で可聴帯域外なので放置しても良さそうですが、スイッチング方式のACアダプタにコモンモード・チョークを入れるとノイズが改善されたことがあったので(参考「コモンモード・チョーク・フィルターをACアダプタにかけてみる実験。」)、VT-60にも入れてみてノイズが改善されるかどうかブレッドボードで実験してみました。

コモンモード・チョーク(SCHAFFNER EV20-1.0-02-3M9)の仕様

L nominal(±30%) 3.9mH
DC resistance R 168mΩ
Rated current I(50℃) 1.0A
Weight 10g

±15V出力


正負電源それぞれに220Ωの負荷抵抗を入れてノイズを測定しました。


出力電圧

+15V +15.01V
-15V -14.97V


ch1:+15V ch2:-15V

ノイズの振幅は、+15Vが280mVp-p程度、-15Vが560mVp-p程度です。

±12Vの3端子レギュレータを通す


3端子レギュレーターの7812(ST/L7812)と7912(NJM7912FA)を入れて±12Vを出力しました。

ブレッドボード図

出力電圧

+12V +12.18V (誤差:+1.5%)
-12V -11.85V (誤差:+1.25%)

出力電圧に少し誤差が出ています。


ch1:+12V ch2:-12V

3端子レギュレータを入れただけでもノイズがかなり改善されています。縦軸を拡大(20mV/div)すると


ch1:+12V ch2:-12V

+12V、-12Vともノイズの振幅は50mVp-p程度になりました。

コモンモード・チョークを入れる


3端子レギュレーターの前段にコモンモード・チョークを入れました。



出力電圧

+12V +12.18V (誤差:+1.5%)
-12V -11.85V (誤差:+1.25%)

コモンモードチョークと3端子レギュレーターの間でデカップリングしたほうがいいかどうか迷ったので、100uFのOSコンでデカップリングした場合としない場合を比較しました。

※コモンモード・チョークと3端子レギュレータの間に100uFのOSコンなし

ch1:+12V ch2:-12V

※コモンモード・チョークと3端子レギュレータの間に100uFのOSコンあり

ch1:+12V ch2:-12V

さらにノイズの振幅が減って+12V、-12Vとも30mVp-p程度になりました。コモンモード・チョークと3端子レギュレータの間に100uFのOSコンを入れたほうがノイズが低減されるようです。

+5V出力


+5Vはコモンモードチョークありとなしを比較しました。

ブレッドボード図

470uFのOSコンでデカップリングのみ


デカップリングしてもノイズの振幅は500mVp-p程度残っています。

コモンモードチョークを通す


縦軸を拡大(20mV/div)すると


ノイズの振幅を120mVp-p~90mVp-p程度に低減できました。

メモ:


実装面積との兼ね合いもあるので少し考えます。

でも、アナログ回路の電源なのでできるだけクリーンな電源にしたいな~と。

VT-60の+5V出力は定格5Aなのにコモンモード・チョークが定格1Aなので制限を受けます。

5V出力は負荷の重さによって出力電圧が変動する?