2015年12月27日日曜日

2出力のヘッドホンアンプ TDA1308編

部品がそろったのでケースに収まるかならべてみた。

POTはスイッチ付の2連、入出力は3.5φの基板取り付け型でスペースを節約。

単三3本で4.5V単電源をTLE2426で両電源化、2出力のそれぞれに非反転増幅回路を割り当ててみるというもの。

ケースはタカチのMX2-8-10をとりあえず買ってみた。



基板図

スペース優先にしたので2層じゃないと無理な感じになってしまった。

はんだ付けはまだしもちゃんとケースに収められるかどうか(^q^;;;

コミケ(C89)用の表紙絵描いた。



記事もソースコードなしで30Pぐらいになってしまいました。

PDFで頒布予定です。


2015年12月24日木曜日

矩形波だけのファンクションジェネレーター 出力の分圧抵抗を下げる

現状ではAVRのPWM出力を10kΩ/BのPOTで分圧して電圧降下させていますが、出力を絞ると波形がなまります。

矩形波だけのファンクションジェネレーターを改良した。」

振幅を1.5V程度に絞った時の波形

立ち上がり

Rise Time: 123.0ns

立ち下がり

Fall Time: 136.0ns

前回プッシュプルでバッファリングすれば波形があまりなまらずに済むかなと思ってLTSpiceでシミュレーションしてみましたが(「ボルテージフォロワーとプッシュプル・エミッタフォロワーの比較(メモ)」)、ブレッドボードで実験してみると分圧抵抗値を下げるとかなり改善することがわかりました。

ATMega328PのPinあたりで取れる電流が20mAなので、
5V / 20mA = 250Ω
余裕を持って500ΩのPOTを使うことを想定して100Ωと470Ωで分圧して実験してみました。

負荷なしで測定

立ち上がり

ch1:AVRからの入力 ch2:分圧後の出力

Rise Time: 9.000ns

立ち下がり

Fall Time: 8.000ns

出力電圧は±500mV以下に絞っていますが、10kΩ/BのPOTを使った時と比べてほとんど波形がなまっていません。

1kΩ負荷を入れてみましたがほとんど同じでした。

立ち上がり

Rize Time: 8.000ns

立ち下がり

Fall Time: 9.000ns

プッシュプル

せっかくなのでプッシュプルの回路も作って実験してみました。

ブレッドボード図


負荷なし

立ち上がり


ch1: AVRからの入力 ch2: 分圧後プッシュプル・バッファを通した出力

Rise Time: 5.000ns

立ち下がり

Fall Time: <3.000ns

1kΩ負荷

立ち上がり

Rise Time: <3.000ns

立ち下がり

Fall Time <4.000ns

オシロの表示値は良くなっていますが波形はオーバーシュート、アンダーシュートが出てしまって悪化しています。また、負側はすっきりと電圧が落ちずにだだ下がりな感じになっています。

同じような設定でLTSpiceでシミュレーションしてみました。


程度は違いますが、負側はだださがりな感じになっています。NPNとPNPはコンプリでも物性が違うのかな?

メモ:

POTを交換するだけなので500Ωのものを仕入れて交換したいと思います。PT2399エコーのインパルス応答をとれるようになるかな?

5V/500Ω=10mAを常時流すので9V電池だとかなりへたりが早そうですが(^q^;

高周波数のアナログ回路は確かにしんどい世界だと実感しました。サンプリング・レートが同じくらいのオシロでもアナログ帯域20MHzぐらいのと100MHzのものは倍ぐらい値段が違いますが、どうやって数万円の売価で実装できるんでしょうかね(@@;;

一度オシロの中身を見てみたいですが、焦るとむちゃくちゃしてしまうくせがあるので、壊してしまうリスクが怖い(^q^;;;

【コンデンサー・カルテル認定記念】OSコンと電解コンの特性を比較してみた。

日本ケミコン、ニチコン、NECトーキン、ルビコン、松尾電機の5社ということでPanasonicは入ってないみたいですね。

ポータブル・アンプ用にOSコンを仕入れたので普通の電解コンデンサーと特性を比較してみました。

測定にはLCRメーターのDER EE/DE-5000を使いました。


OSコン、電解コンそれぞれ2こずつの容量、tanδ、ESRの測定結果です。

OSコン Panasonic SPECシリーズ 100uF 16V 105℃
ケミコン Panasonic Mシリーズ 100uF 35V 85℃


容量

tanδ

ESR

100Hz - 100kHz程度では容量はそれほど差はありませんが、tanδとESRははっきり違うようです。


外形もOSコンの方が小さいので次作では使ってみるつもりです。

2015年12月22日火曜日

2出力のヘッドホンアンプ chumoy編 でけた

github
https://github.com/ryood/Non-inv-HPA-

回路図

前回の回路図の負帰還のところが間違っていたので修正しました。はんだ付けしてから気づいた(^q^;
また、出力が短絡しても大丈夫なように22Ωの保護抵抗を入れました。

基板図

秋月のC基板の縦2/3ぐらいを使いました。

部品面

ハンダ面

負帰還のRを修正したのでその辺りが少しきたないです。
はんだの◎がない部分の配線は一応カプトンテープを貼って保護しておきました。

ケースへの組み込み

TPA6139用に作ったものをそのまま流用しました。

完成

音出し

NJM4580をリファレンスにしてOPA2134とTDA1304を差し替えて音出ししてみたので印象のメモ。
(ブラインド・テストではないのでプラシーボ効果ありありだと思います)

iPad3 iTunes / Sony MDR-CD900ST / 3.3V-5V安定化電源(5V)
試聴曲: マーラー交響曲2番・第一楽章/バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック
↑今回はApple Losslessで取り込みました。

OPA2134
ふわっとした空気感。弦楽器のつや。管楽器のきらびやかさ。
印象が派手になって広がりも出る感じ。

TDA1304
コントラバスの力強さ。タイトな感じ。ちょっと暗い印象。

もう少し他の品種も試してみたかったのですが、ICソケットが固くてOPAMPのピンが曲がってしまうのでやめました。

OPA2134は通すときらびやかな感じになるので作って有り難みを一番感じられるんじゃないでしょうか。

TDA1308も派手さはないですが図太い感じです。ロックとかEDMには結構いいかも?


メモ


  • ポータブル用にスペースを節約するには入出力端子類を基板取付けタイプにしないときつい。
  • 最近のポータブル機器と同じくほとんどがバッテリー。
  • 5cm×5cmで収まったのでSwitch Scienceで試しにプリント基板焼いてもらおうかなあ。


2015年12月19日土曜日

2出力のヘッドホンアンプ chumoy編

音源にTPA6139A2を使ったヘッドホンアンプをつないで遊んでいたら、電源電圧を間違えてTPA6139A2を飛ばしてしまいました(^q^;

電源電圧が3.3V(絶対定格4V)のところに単3×4=6Vをつないでしまい、即死です。なかなか扱いの難しい石です。

新品に差し替えれば動くと思うのですが、このICはこういう使い方には向いていなさそうなのでケースは流用するとして別途急きょ製作することにしました。

Chumoy

OPAMP一発の非反転増幅回路です。OPAMPを使ったヘッドホンアンプでは一番シンプルなのではないでしょうか。

電源は5V程度の単電源を使うのでレールスプリッターのTLE2426を使って両電源化することにしました。

回路図

2出力ですがOPAMPの増幅回路は1個で、並列で出力します。

ブレッドボード図


ヘッドホンとイヤホンを並列につないで試聴してみましたが音量は問題ないようです。(大きく歪むことはない)

基板図

部品並べ

元のケース

OPAMPは±2.5から動作するNJM4580やOPA2134あたりを使う予定です。TDA1308も使えそうですね~

2015年12月15日火曜日

冬コミ(C89)参加します

今回は落選したのでtozさんのスペースにおじゃまします。

12月31日(木) 東地区 メー14a
電磁工廠

です。

tozさんは100円ショップ流用本を出されるそうです。

ryoodはPSoC 5LP Prototyping Kitで作ったリズムマシンの展示予定です。

製作記もまとめ中。

電池電源をUSBコネクタでモバイルバッテリー化(メモ)

USB-Aのピン配列


microUSB-Bのピン配列


急速充電

知らなきゃ損するiPhone、iPad、Android、タブレットなどの急速充電の仕組み」で詳しく解説されていました。

1行でまとめると「D+とD-を200Ωの抵抗で接続すればOK」

手持ちの充電用のACアダプタをチェック

HUAWEI p8lite付属のACアダプタと、usb充電器 RAVPower 24W 2ポートをテスターでチェックしてみました。


機種 Vbus電圧 D+電圧 D-電圧 D+-D-抵抗
p8lite付属 5.06V 0v 0V ショート
RavPower 5.29V 2.84V 2.84V 絶縁

仕様が違うようです。RAVPowerはiPhone、iPad対応ですが、android機種も充電できます。

自作の5V-3.3V安定化電源から給電して実際にスマホ/タブレットを繋いでテストしてみました。
液晶が割れてしまっているAsus MemoPad 7、Hauwei p8lite、 iPad3です。


D+/D-間に200ΩのR


機種 電流 充電
MemoPad7 0.490A
p8lite 0.455A
iPad3 0.664A

D+/D-を開放

機種 電流
MemoPad7 0.359A
p8lite 0.333A
iPad3 0.095A 不可

iPad3は200ΩのRを入れないと充電できないようです。たまたま0.644Aしか流れていませんが、iPadのACアダプタの定格は2Aなので放熱器をつけない1.5Aのリニアレギュレータでは危ないのでiPadの充電はあまり考えないことにします。

Huawei p8liteは充電完了予測時間が表示できるので、付属のACアダプタと実験回路の両方見てみると、「4時間16分」と「4時間9分」になりました。

Huawei p8liteは充電できそうです(^q^/

ボルテージフォロワーとプッシュプル・エミッタフォロワーの比較(メモ)

矩形波だけのファンクション・ジェネレータ―の出力バッファとしてプッシュプルが使えないかと思って矩形波応答をLTSpiceでシミュレーションしてみました。
ACカップリングコンデンサーを入れたくないのでプッシュプルにしました。

OPA2134ボルテージフォロワー

回路図

電源が±2.5Vなので使いやすいOPA2134でシミュレーションしました。

AC解析

矩形波応答

2SC1814と2SA1015でプッシュプル

回路図

AC解析

矩形波応答

周期が2uSなので500kHzでのシミュレーションです。
プッシュプルはかなり速いです。ちょっとオーバーシュートが出ていますが、波形がなまることはほとんどなさそうです。

トランジスタなのでBに流れ込む電流が必要で、DC(初期値-1V)で約225uAというシミュレーション結果なので
-1V / 225uA = 約4.4kΩ
これが入力インピーダンスになるのかな?

前段に入れる振幅調整用のPOTはこの10分の1以下として100Ωていどにしないとだめそうです。
5V / 100Ω = 50mA
5V / 500Ω = 10mA
AVRのPinごとにとれる電流は絶対定格で40mAなので100Ωでは流しすぎになります。う~ん。

FETでもやってみようと思いましたが、ACカップリングなしでやる方法が分からなかったのであきらめました。

2015年12月13日日曜日

TDA1308の周波数特性

この間TDA1308の反転増幅回路でデータをとっていたのでの周波数特性をまとめてみました。

テスト回路

2chの反転増幅回路(増幅率:47k/12k=3.916倍)ですが、1chのみR1のPOTを調整して大体入出力が同レベルになるようにして計測しました。

なので多少誤差要因は増えていると思います。

iPad3のFunction Generatorでサイン波を出力して、オシロで測定した値を手作業でプロットしてグラフにしてみました。

入出力データ

周波数特性

回路の入力部にACカップリング用の1uFのCが入っているので20Hzで-0.6dB程度になっていて、全体の増幅率が0.6dB程度なので合わせて-1.2dB低下しています。ここを2.2uFにすればもう少し改善されると思いますが、Cの外形が大きくなるのでサイズとの兼ね合いです。

負荷抵抗を入れずに計測したので、この回路の場合U1.1の反転端子がGNDレベルになるのでC1とR2がHPFを構成してfc=13Hz程度になるので測定値とだいたいあってると思います。(10Hzまで計測すればはっきりする?)

ACカップリングの影響を除くと5kHz~8kHzが少々暴れていますが入力も暴れているので測定誤差かな?

ヘッドホンアンプは反転増幅回路ではなく、非反転増幅でやるつもりなので一応メモ。

測定データ