製作モジュール一覧

2023年7月7日金曜日

ERK01-Portable 持ち運び用ユーロラックケースの製作

電子工作の例会で自作シンセのデモをするために、持ち運び用のユーロラック・ケースを製作しました。

コンパクトにするためHP84、1段です。最小限のモジュールしか積めません。堅牢性を確保するため、15㎜厚の合板を使用し、操作パネル面には蓋を設けました。



使用部材

ケース


品名 メーカー 型番等 個数
フロントレール タカチ FFR-43N 2
バーナット タカチ BN43-M3 2
ラワン合板 450x300x15 2
ラワン合板 910x450x2.5 1
鬼目ナットM4 4
鬼目ナットM3 6
取っ手 ギターケース補修用 1
パッチン錠 トラスコ P-24 4
ワトコオイル ワトコ ナチュラル 200mL 1

ケースの部材費は1万円弱です。

電源


品名 メーカー 型番等 個数
ERK_PSU 自作 1
ERK_PSU_EXT 自作 2
トロイダルトランス RS-PRO 2x15VAC/30VA 671-9072 1
トランス保護シート RS-PRO 671-9214 2
トランス取付金具 RS-PRO 671-9208 1
鬼目ナット M6 1
トラスねじ M6x40mm 1

フロントパネル


品名 メーカー 型番等 個数
Eurorackパネル 自作 5HP 1
AC100V用白色LED OptoSupply OSWW425111A-PPW 1
トグル・スイッチ 2P ミヤマ MS-500-K-B 1
ミニ・ヒューズ・ケース 1
ミニ・ヒューズ 125V/0.5A 1
ケーブル中継カプラー エーモン 250型 1

ケース


レールはタカチFFR-43Nを使用ました。84HPです。バーナットはねじ穴がM3のものにします。木材はラワン合板15mm厚です。450mmX300mmのものを2枚使用しました。


木工用ボンドで組み立てます。コーナークランプを使用していますが、圧がかからないので直角出しのガイドの役目です。同時にハタガネを使って圧を掛けました。木工用ボンドは接着時に圧をかけないと強度が得られません。


底板を接着する前にトランス固定用の鬼目ナットを打ち込みます。使用したのは六角ナットで木材にねじ込むタイプです。トランス固定用のねじはM6 40mmのトラスねじを使用しました。



板が厚すぎてFFR-43N付属のビスが届きませんでした9mmの皿取錐でダボ穴を開けました。




本体上部を接着する際は、フロントレールにブランクパネルなどを取り付けガイドにします。


本体下部は、コーナークランプで直角を出します。木材のみだと直角の’精度が出せず、後で組み合わせたときにはまらなかったり、ずれたりして困ることになります。


蓋部の枠の接着もコーナークランプとハタガネを併用しました。


本体上部と下部は分解できるようにM5の鬼目ナットとトラスねじを使用しました。



蓋の木枠に2.5mm厚の合板を接着します。


電源基板は3mmのタッピングビスとM3/5mm高の中空スペーサで板に取り付けました。


全体に紙やすりで研磨、面取りしたあと、ワトコ・オイル ナチュラルの2度塗りです。200ml缶で足りました。見栄え的にはニスを使いたかったのですが、時間がなく失敗したくなかったのでワトコです。ワトコは初心者にやさしい。


本体下部に取り付けたトランスと、レールに取り付けた電源パネル間の電線を中継カプラーで分離できるようにしました。車載で使われる250型です。


背面は2.5mm厚のラワン合板をM3の鬼目ナットとねじで固定しています。6か所止めています。

取っ手とパッチン錠を取り付け


電源部


電源はERK-PSU。±12V/+5V出力です。トランスはRS-PROの2x15VAC/30VA(RS品番671-9072)です。+5Vは1A、±12Vは600mA出力できます(+5Vと+12Vの合計は1A以下)。84HPなので十分な容量でしょう。


回路図

電源周りの配線


自転車に積載

メモ

・15㎜厚は厚すぎたかも。12㎜厚でも良さそう。
・パッチン錠の位置決めが難しい。少しガタついてしまった。
・電源パネルはアクリルだと柔らかすぎて扱いづらい。
・次回塗装はニスにしたい。 

2023年5月1日月曜日

ERK_PSU_DEV 実験用±12V/+5V電源の製作

アナログシンセ・モジュールの開発用に±12V/+5V電源を製作しました。



回路図

電源基板はシンセラックの電源用に製作したものです。+5V電源は三端子レギュレータの7805を使う予定で設計しましたが発熱が大きすぎました。発熱の小さくピンコンパチのDC-DCコンバータ(M78AR05-1)に差し替えて製作しました。

実験の結果、M78AR05-1は発熱が少なくリプル等出力品質もも7805と遜色無いようです。


トランスのケーブルの色

一次側を115V(実際には100Vですが)場合は、(Brown + Green) : (Blue + Violet)という風に並列につなぎます。二次側を +15V : GND : -15V として使う場合は (Red) : (Black + Yellow) : (Orange) という風に直列につなぎます。

ケース内配線図

トランス


トランスはRS PRO 671-9094を使用しました。定格入力は115Vであるため日本の100Vで使用すると出力電圧が低くなります。

トランスの出力(無負荷)

無負荷時に21.0Vp-pなので、実効値は14.8Vrmsです。データシートでは無負荷時17.10Vとなっています。17.10V * ( 100 / 115 ) = 14.87V。

また、トランス本体とは別に、取付用の金属製ディスクとシートが必要で、10枚単位での購入になります。固定用のねじはM6x40mmです。

ヒューズ


トランスの容量は50VAなので、100Vで使用する場合ヒューズは0.5Aとなりますが、電源切断時にヒューズが切れます。1.0Aなら常用可能です。

メモ:


三端子レギュレータが過電流のためシャットダウンすると基板上のLEDが消灯します。便宜上、天板を透明な塩ビでカバーしていますが、ケースにLEDをつけた方が見栄えが良いと思います。基板上でLEDを実装しているところにコネクタをつけて、ケースに取り付けたLEDに配線します。

実験用電源なので、レギュレータのサーマルシャットダウンに頼らずに電流値を制限したいところです。

2023年3月20日月曜日

三端子レギュレータ(NJM7805FA)とDC-DCコンバータ(M78AR05-1)

NJM7805FAのサーマルシャットダウン


回路図

入力は15V 2出力のトランスを使用しています。
ヒートシンクをつけない状態で大きな電流を流し、サーマルシャットダウンする様子を測定しました。


入力: 15V AC
出力: 5V
負荷抵抗: 20Ω

15V入力、5V出力なのでドロップ電圧が10Vとなり、この分が三端子レギュレータの発熱として消費されます。出力電流は、5V / 20Ω = 250mAです。

表面温度

出力電圧

NJM7805FAは表面温度125℃でサーマルシャットダウンし、表面温度が下がると再び動作します。動作範囲内の温度でも出力電圧に変動があります。

NJM7805FAの出力


入力が15Vと高い場合、出力できる最大電流はかなり制限されます。ヒートシンクをつけた状態でNJM7805FAの表面温度を測定しました。

回路図


表面温度 RL=20Ω

出力のリプル RL=20Ω

出力電流は、5V / 20Ω = 250mAです。ヒートシンクをつけても160秒程度で表面温度が80℃に達します。動作範囲は85℃までなので出力250mAでは運用できません。

M78AR05-1の出力


三端子レギュレータとピンコンパチのDC-DCコンバータ、MINMAX M78AR05-1に差し替えて出力と表面温度を測定しました。M78AR05-1はコンデンサなど外付け部品は不要です。

回路図


負荷抵抗20Ωの場合


NJM7805FAと同じ条件で負荷抵抗20Ω(出力電流250mA)の場合の出力のリプルです。

出力のリプル RL=20Ω

表面温度はほとんど変化せず、出力のリプルもNJM7805FAと変わらないようです。

負荷抵抗5Ωの場合


定格の1A出力です。5V / 5Ω = 1A。

表面温度温度 RL=5Ω

出力のリプル RL=5Ω(開始時)

出力のリプル RL=5Ω(30分経過後)

30分程度通電しましたが、表面温度は15℃程度上昇するだけでリプルも良好です。別途出力電圧のログも取りましたが大きな変動はありません。


MAX 4.97257 V 11.05 mV
MIN 4.95722 V -3.81 mV
AVG 4.96152 V -

M78AR05-1の容量負荷


データシートによるとM78AR05-1の容量負荷は最大470uFとなっています。100Ωの抵抗と470uF、1000uFのケミコンを並列につないで出力を観測しました。出力電流は、5V / 100Ω = 50mAです。



C=470uF

C=1000uF

簡単な実験では1000uFの負荷容量でも出力に問題はないようです。出力電流が大きい場合に問題が出る可能性はあると思います。

L7812CV L7912CVの出力


+12VのL7812CV、-12VのL7912CV(STMicro製)の出力と表面温度を測定しました。

入力: 15V AC
出力: ±12V
負荷抵抗: 20Ω

出力電流は12V / 20Ω = 600mA、負荷の消費電力は7.2Wです。

測定の様子

L7812CV/L7912CV 出力のリプル RL=20Ω 開始時

L7812CV/L7912CV 出力のリプル RL=20Ω 30分経過後

L7812CV表面温度

L7912CV表面温度

発熱は65℃程度なので±12Vで出力600mAは実用的と言えます。

もう少し出力電流を大きくしてみたいのですが、30分通電後に負荷抵抗の表面温度が116℃まで上昇したため、これ以上は抵抗の発熱対策が必要です。

実験に使ったメタルクラッド抵抗

今回は放熱器をつけないで使用しましたが、消費電力が大きい場合相当発熱します。目安として5W程度で100℃近くまで発熱するので、それを超える場合は相応の放熱器に取り付ける必要があります。

メモ:


入力15V、出力5Vでは三端子レギュレータの発熱が大きく実用的ではないようです。もちろんトランスの出力電圧が低いもの(例えば7V程度)を使えば三端子レギュレータの発熱は小さくなります。

三端子レギュレータの入力に直列にドロップ抵抗を入れて電圧降下させ、三端子レギュレータの入力にかかる電圧を下げる方法があります。500mAで5Vドロップさせると、5V × 0.5A = 2.5W 分抵抗が発熱します。