2018年1月5日金曜日

Tr回路の実験 OPAMP+エミッタフォロワ

OPAMPの非反転増幅回路とエミッタフォロワを組み合わせて、電圧増幅しつつ出力を増強します。エミッタフォロワの出力から非反転増幅回路の入力に全体として負帰還をかけるのでエミッタ接地+エミッタフォロワよりも歪率が良くなることが期待できます。

シミュレーション回路図

U1付近の反転増幅回路の増幅率Avは、

Av = 1 + (R1 / R2) = 5.7

になります。負荷の重さによる影響を見るために、負荷抵抗RLを47Ω、100Ω、220Ωにしてパラメータ解析しました。

過渡解析

RLが220Ω(赤色の線)のときは、入力VI(in)が1Vp-p、出力V(out)が6Vp-p弱で6倍弱の増幅率になっています。

RLが100Ω(青色の線)、47Ω(緑色の線)の場合、下側がクリップしています。これはR4の抵抗値の影響で、R4の抵抗値を下げて47Ωにしてシミュレーションしてみると負荷が重くなってもクリップしにくくなります。10Ωに下げてシミュレーションすると


この抵抗値を下げるとQ1とR4に大きな電流(グラフのI(R4))が流れるため定格に注意する必要があります。

AC解析

AC解析してみると-3dBのポイントは1MHz付近ですが、これはシミュレーションに使っているUniversalOpamp2の特性によるものだと思います。

ステップ応答

ステップ応答もUniversalOpamp2の特性が現れていると思います。

単電源


電流増幅が単なるエミッタフォロワなので、OPAMPに単電源の品種を使えば単電源でも使えそうです。

シミュレーション回路図

負電源のVEEをなくし、OPAMPの負電源とTrのエミッタ抵抗R4をGNDにつなぐようにしました。また、入力も単電源波形に変更。

過渡解析

単電源で使用すると出力波形がクリップしなくなりました。これは波形が負側に振れないので、R4を通して電流をSinkしなくて済むようになったためだと思います。

AC解析

単電源で使用してもUniversalOpamp2の周波数特性が現れています。(両電源の場合と同じ特性)

ステップ応答

単電源で使用するとステップ応答は悪化するようです。

<追記>

両電源のステップ応答のシミュレーションは、電源電圧の上側にひっかかって出力波形が頭打ちになっているようです。

</追記>

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