PCM2704ボードのUSB端子をケースのリア面に出す必要があるのと、外部電源として使う±9V安定化電源の出力端子の位置がケースの左側なので、配置を再考しました。
回路図
PCM2704のデータシートの「Typical Circuit Connection 1」にならって出力にC7、R6、C8、R7をつけました。
スナバ回路とかゾベル回路といい、スパイク状の波形をGNDに逃がす働きがあります。
PCM2704の出力インピーダンス
PCM2704の出力に負荷として33ΩのRを直接つけて出力振幅の低下を測定しました。
ch1:RCh(RL=33Ω) ch2:Lch(無負荷)
出力抵抗をRS、負荷抵抗をRL、無負荷時の振幅をE、負荷抵抗を入れた場合の振幅をVとすると、計算上は
RS = RL(E-V) / V ≒ 3.9[Ω]となります。
ちなみに負荷抵抗を10Ωにした場合出力がクリップしてしまいます。
ch1:RCh(RL=10Ω) ch2:Lch(無負荷)
スナバ回路の特性
シミュレーション回路図
AC特性
100kHz以上で約-2dB低下しているのがスナバの効果です。PCM2704の出力インピーダンスを単純に3.9Ωとしているため、たいして減衰しませんが、高周波数ではPCM2704の出力インピーダンスはもっと大きくなるのかもしれません。信号源の出力インピーダンスが大きくなると出力は低下します。
AC特性の低域の減衰はC2、R4のACカップリングによる減衰です。データーシートではR4=330Ω(AC特性の緑色の線)となっていますが、ラインアンプとして考えると出力先でもACカップリングされるので、もうちょい低域を伸ばした方がいいと思います。
R2はC2に溜まった電荷をGNDに逃がすものです。PCM2704はサスペンドモードまたは電源OFF時に出力インピーダンスが26kΩ±20%となっていてここから電荷が逃げるので、なくてもよさそうですが、HeadPhoneAmpの作例の「Typical Circuit Connection 2」にはついているので一応。
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