2018年3月14日水曜日

OWON B35を購入しました

久しぶりに測定器を購入しました。Bluetooth通信機能付きテスタのOWON B35です。

  • Bluetooth経由でスマホでロギング可能
  • キャパシタンス、温度測定可能
  • 高精度らしい
  • 計測値の表示サイズがでかい
  • 値段も安い(5,400円@秋月)

という点に惹かれて選択しました。

上位機種にB-35Tがあり、こちらはアナデバのAD8436をAC電圧測定に使っていて真のRMS値が測定できるそうです。わたくしの場合は交流をテスタで測定することがほとんどないので、B35にしました。←もちろんB35も普通の精度でAC電圧を測れます。

開封



外箱の中に、キャリング・ケースに入った状態で収まっていました。キャリング・ケース付きなのは好印象です。


付属部品は、プローブ、ワニ口アダプタ、K型熱電対、hFE/温度測定用のアダプタ、単3電池×2、キャリングケース、マニュアル、アプリ・ダウンロード用のQRコードの紙でした。

サイズ感



左から、DER EE DE200-A、OWON B35、LCRメータのDER EE DE-5000です。DE-5000もでかいですが、B35もそこそこでかいです。普段はDE-200Aを使い、検査等本腰をいれて測定する場合にはB35を使う、ということになりそうです。

<追記:2018.03.19>

B35とDE-5000はバックライトを点灯させています。DE200-Aはバックライトがありません。

</追記>

スマホとの接続


熱電対で気温を測定してスマホに飛ばしているようすです。今日は暑いぐらいでした(^q^;


Huawei P8liteと接続してみました。

Androidアプリをインストールするときには「設定」-「詳細設定」-「セキュリティ」-「提供元不明のアプリ」をONにする必要があります。(Androidバージョン:6.0)

秋月の商品ページでは「Android」アプリとありますが、iOS用のアプリもあります。iPad3にもアプリをインストールできましたが、Bluetoothのペアリングがうまくいきませんでした。(使い方もよくわかっていないので簡単に試しただけです)

パソコン用のアプリもありますが、Androidアプリから測定データを共有できるので、例えばGoogle Drive経由で記録したCSVデータをパソコンに取り込むことは可能です。ひと手間かかりますが、パソコンがBluetoothに対応していなくてもパソコンでデータ処理ができます。

精度測定


直流電圧


自作の5V/3.3V安定化電源の出力をB35とDE-200Aで測定しました。

定格 B35 DE-200A
5V 5.037V 5.06V
3.3V 3.287V 3.30V

B35の方が1桁多いです。5Vの測定値は誤差がそこそこあります。←どちらが正しいかはわからないですが。

抵抗


1kΩと100kΩの金属皮膜抵抗(1%)を、BT35とDE200-A、DE-5000(DCRモード)で測定しました。

定格 B35 DE-200A DE-5000
1kΩ 998Ω 998Ω 999.1Ω
100kΩ 99.9kΩ 99.8kΩ 99.99kΩ

抵抗値はB35とDE200-Aで差はあまりないようです。

キャパシタンス


WIMAの1uFのフィルムコンデンサをB35とDE-5000(Csモード)で測定しました。

定格 B35 DE-5000
1uF 1.011uF 1025.6nF

LCRメーターは基板の検査用としては使いにくいので、B35の出番になりそうです。

ダイオード


シリコンダイオード(1N4148)とショットキーバリアダイオード(1S4)のVfをB35とDE200-Aで測定しました。また、1kΩの電流制限抵抗を入れて5Vを印加しB35のDCVでもVfを測定しました。

品種 B35 DE200-A 5V/1kΩ
シリコン 0.604V 0.597V 0.680V
ショットキー 0.203V 0.184V 0.241V

ダイオードのVfは流す電流によって変わるのでなんとも言えません。

周波数

自作のAD9833ファンクションジェネレータ矩形波だけのファンクションジェネレータで1kHzの矩形波、PCM5102Aファンクションジェネレータで1kHzのサイン波を出力してB35で測定しました。

矩形波

F:998.7Hz
Duty: 50.0%

サイン波

F:1.000kHz
Duty:50.8%

波形 B35/Hz B35/Duty
矩形波 0.999kHz 50.09%
サイン波 999.6Hz 49.9%

オシロ(OWON DS7102)の表示値とB35のどちらが正確かはわかりませんが、どちらもだいたい1kHz/50%になっています。

hFE


付属のアダプタのhFE測定用の穴がCBEになっていて、常用している2SC1814/2SA1015のECBの並びのものは挿せませんでした。DE200-Aはどちらでも挿せるようになっているので少し残念な感じです。

トランジスタの特性測定はAVRトランジスタテスターを使っているので大きな問題ではないですが、気が向いたらB35と比較してみたいと思います。

温度


温度は1℃刻みでしか測定できないので、熱があるかどうか体温を測る用途には向きません(^q^;

自作の温度計はセンサがサーミスタで、ロギングするためにはUSBでパソコンとつながないといけません。B35は精度は粗いですがセンサーが熱電対で接続がBuletoothでひも付きではないので使いどころはありそうです。

メモ:


これだけのスペックで安すぎるんでは?と思いました。

LCDの下部に表示されるアナログ・スケールが測定速度の速さと相まってサイバーっぽくっていい感じです。

テスタが2個あると、同時に2か所の電圧を測定できるので実際に使ってみてようすをみてみたいと思います。

電流の測定はまだ調べていません←測定回路に入れた場合の電圧降下の具合など。

ヒューズのスペアはどうしようか。。。

<追記 2018.05.21>

直流電流計測モード(mA)の電圧降下を測定しました。


R1の電圧降下Vr1=5.03VでB35の電圧降下Vb35=40mVでした。内部抵抗Rb35は

Vb35 / Rb35 = Vr1 / R1

なので、内部抵抗は約0.79Ωとかなり低い値だと思います。

</追記>

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