時定数がかかっているかいないかです。
シミュレーション
1kHz/2Vp-pの矩形波を入力して応答をシミューレーションしました。
RCフィルタ 一次LPF
抵抗とコンデンサを使ったパッシブLPFです。
回路図
時定数: τ = R * C = 0.1 [ms]
カットオフ周波数: fc = 1 / (2 * π * R1 * C1) ≒ 1.6 [kHz]
過渡解析
アクティブ一次LPF
RCフィルタのような特性で増幅率も設定可です。
回路図
カットオフ周波数: fc = 1 / (2 * π * R2 * C1) ≒ 1.6 [kHz]
増幅率: Av = -(R2 / R1) = -1
過渡解析
反転回路なので、出力は反転していますが、過渡応答はRC LPFと同様です。
積分器
リニアに積分される回路です。積分を数値として扱うなら、時定数がかかっていない「積分器」が一番正確です。でも、「音」という自然現象はそれほどきっちりしていなく、場合によっては、時定数のかかったぬるい波形の方が味があったりすると思います。
回路図
アクティブ一次LPFの帰還抵抗を外した形です。R2 = ∞ とすると、カットオフ周波数 fc = 0 [Hz]、増幅率 Av = -∞です。
.tranコマンドにstartupオプションを付けてシミューレーションしています。
過渡解析
.tranコマンドにstartupオプションをつけないと
過渡解析
出力が正電源側に張り付きます。これは実験でも同じような結果になりました。
ブレッドボードで実験
ブレッドボード配線図
入力: SQR_FG
電源: 電流/電圧計付可変両電源
電源電圧: +11.55V / -11.32V
OPAMP: NJM4580DD
RCフィルタ 一次LPF
ch1:IN ch2:OUT
入力の矩形波がビビっているのはSQR_FGの出力の駆動力不足です。←AVRのGPIO出力を300ΩのPOTで分圧している。
アクティブ一次LPF
ch1:IN ch2:OUT
積分器
ch1:IN ch2:OUT
シミューレーションと同じように出力が正電源側に張り付いています。
1MΩの帰還抵抗を入れると
ch1:IN ch2:OUT
矩形波が積分されてリニアな三角波が出力されます。
この場合、以下のようなアクティブ一次LPFになります。
カットオフ周波数: fc = 1 / (2 * π * R2 * C1) ≒ 16 [Hz]
増幅率: Av = -(R2 / R1) = -100
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