2020年2月23日日曜日

Analog Discovery 2 アクティブフィルターの周波数特性の測定

AD2で2次VCVS LPF、8次MFB LPFの周波数特性を測定しました。

2次VCVS LPF


回路図(LTspice)

AC特性のシミュレーション(LTspice)

VCVSフィルターは高周波数で利得が上がります。これを実際のデバイスで測定できるかどうか。

Waveforms: Network


ブレッドボード配線

測定しているようす

シミュレーションと比べると25kHz以上の帯域で利得が上がり、位相も0°になっています。これは出力の振幅が小さくなって測定値がノイズにまみれてしまうためでしょう。

Wavegenで±5Vの正弦波を出力し、Scopeで観測しました。またスタンドアロンのオシロ(OWON SDS7102)でも観測しました。

10kHz



20kHz


30kHz


50kHz

Analog Discovery 2の電源


AD2は±5Vまでの電源も出力できますが、OPAMPを使うときは注意が必要です。±5V電源で±5Vの波形を出力すると出力がクリップしてしまいます。

±5V電源で±5Vppのサイン波を出力してOPAMPを通した波形

OPAMPはNJM4580DDを使用していますが、波形端で出力が反転しています。このため上記の実験では±9Vの外部電源を使用しています。もちろん、±1Vppなど振幅が小さければAD2の電源を使って問題ありません。

8次MFB LPF

ベッセル特性の多重帰還LPFです。

回路図(LTspice)

AC特性のシミュレーション(LTspice)

Waveforms: Network

50kHz付近で位相が暴れているように見えますが、180°以上遅れているためにグラフがプラス側のプロットになっているためです。周波数特性と同じく200kHz付近までは測定できているようです。

ブレッドボード配線

測定しているようす

100kHz



200kHz


8次ともなるとスパッと切れますね。

Memo:

AD2のExport機能で出力したPNGファイルはBloggerでアップロードするとエラーになるようです。

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