今まで検証したVCOは、矩形波・三角波発生回路、のこぎり波発生回路の2つです。WaveShaperを使って、これを元に波形のバリエーションを増やします。
今回は、のこぎり波を三角波に変換するWaveShaperをシミュレートします。方法はいろいろありそうですが、Analog2.0で使われているトランジスタの特性を利用したものと、反転・非反転波形をダイオードで整流するものを検証します。
参考
「Analog2.0」
「Music From Outer Space」さんの「Sawtooth To Triangle Wave Converter」
トランジスタの特性を利用
シミュレーション回路図
過渡解析
±5Vp-pののこぎり波を入力して、VREFの電圧値を変化させてのこぎり波→三角波変換を行っています。「達人と作る アナログシンセサイザー自作入門」に回路の動作の説明がありますが、正直よくわかってません。
この回路は、Moogによって設計されたそうです。またもやMoogの恐ろしさを痛感しました。
参考
「CIRCUIT LAB」さんの「Moog sawtooth to triangle converter 01 」
基本的にはトランジスタ1個で済むので節約できてありがたいのですが、デメリットもあります。入力の振幅や電源/VREFの電圧にシビアで、調整が必須です。
ダイオードで整流
シミュレーション回路図
過渡解析
こちらは、入力波形の振幅が±1Vp-pでも三角波に変換できます。OPAMPを使っているので記事を読めば回路の動作はわかりやすいと思います。波形にギャップが発生していますが、これはダイオードのスイッチング速度によるようです。