でも、その原理を考え出すと夜も眠れなくなります(^q^;
シリコンは順方向で0.6Vぐらいの電圧降下、ショットキーはシリコンより電圧降下が少なくてスイッチング速い、ツェナーは逆方向で使って品種によっていろいろな電圧を作り出せる。というぐらいの認識でいます。
「回路の素101」にダイオードを使ったリミッターがいくつか紹介されているので、LTSpiceでシミュレーションしつつ実験してみました。
シリコン・ダイオード
シリコン・ダイオードの整流作用と電圧降下を利用して、正負の振幅を制限する回路です。
シミュレーション回路図
負側はGND、正側はVREF(+1V)のレールで振幅を制限します。入力は5Vp-pのサイン波で、シリコン・ダイオードの順方向の電圧降下によって、負側は-0.6V、正側は1.6V程度で振幅が制限されます。
ダイオードは小信号ダイオードの1N4148を使いました。
過渡解析
ブレッドボード配線図
+1VのVREFは100Ωのトリマで分圧して作りました。実測値VREF=1.028V。
オシロで測定
ch1:IN ch2:OUT
1kHz/5Vp-pのサイン波(-2.5V~+2.5V)を入れて、シリコン・ダイオードのリミッターで+1.68V~-0.68Vで振幅が制限されています。
ショットキー・ダイオード
シリコン・ダイオードと同じ回路ですが、より0V~1Vに近い振幅で制限されます。実験は1S4を使いました。1S4はLTSpiceにモデルがないのでシミュレーションはショットキーの1N5817で代用しました。
シミュレーション回路図
過渡解析
シリコン・ダイオードよりGND~+1Vに近い振幅で制限されています。
ブレッドボード配線図
+1VのVREFは100Ωのトリマで分圧して作りました。実測値VREF=1.016V。
オシロで測定
ch1:IN ch2:OUT
1kHz/5Vp-pのサイン波(-2.5V~+2.5V)を入力して、ショットキー・バリア・ダイオードのリミッターで+1.28V~-0.24Vで振幅が制限されています。
入力信号は±2.5Vp-pなのでの1.7Vrmsとして 1.7Vrms / 1kΩ = 1.7mA 流して0.25V~0.3Vの電圧降下といったところでしょうか。
ツェナー
ツェナーダイオード1本で正負両方の振幅を制限する回路です。正側はツェナー降伏(とかなんとか)、負側はダイオードの順方向の電圧降下によるものです。
モデルは(たぶん)トラ技の付録についてたSpiceモデルのEDZV3Bで、BvとVpkの値を1.8に変更して使いました。
シミュレーション回路図
過渡解析
-0.78V~+1.79V程度で振幅が制限されています。
ブレッドボード配線図
オシロで測定
ch1:IN ch2:OUT
1.8Vが定格のツェナーを使いました。型番は不明。
出力は-0.76V~+1.48Vの振幅です。1.8Vのツェナーと言っても流す電流によって電圧は変わります。PANJITのGDZJシリーズのデーターシートを見ると5mA流した時の電圧を定格としているようです。
ツェナー2個
ツェナーダイオード2本で正負両方の振幅を制限する回路です。
シミュレーション回路図
過渡解析
シミュレーションではリミッターが効いてません(@@?
ブレッドボード配線図
オシロで測定
ch1:IN ch2:OUT
実験すると-2.0V~+2.0Vの振幅で制限されています。
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