AC特性はWaveGene+WaveSpectraで測定。オーディオ・インターフェイスはTASCAM US-144MKII。
WaveGeneで1kHzのサイン波を出力して、1Vp-pになるようにオーディオインターフェースの出力ボリュームを調整。WaveSpectraで-15dBの入力になるようにオーディオ・インターフェイスの入力ボリュームを調整しました。オーディオ・インターフェイスの入力はGuitar入力です。
TASCAM US-144MKIIの入出力を直結してLoopbackの周波数特性を測定しました。
Loopback
ステップ応答は矩形波だけのファンクションジェネレータで1kHz/1Vp-pの矩形波を出力してオシロで測定しました。
電源電圧 ±5V
出力負荷 10kΩ
多重帰還 4次LPF バターワース特性
<追記:2018.05.14> 「多重帰還 4次LPF バターワース特性」の項はブレッドボード配線が間違っていたので実験しなおして書き直しました。 </追記>回路図
C3の0.15uFは0.1uFと0.047uFのフィルムコンデンサを並列にしました。
ブレッドボード配線
AC特性(シミュレーション)
AC特性(実験)
カットオフ周波数は1kHz付近。2kHz~4kHzあたりを見ると-24dB/oct程度の減衰になっています。
ステップ応答(シミュレーション)
ステップ応答(実験)
ch1:IN ch2:OUT
OUTは1kHzのサイン波状になっていて、出力振幅は840mVで-1.5dB程度です。(正確には入力をサイン波にしないとダメですが)
VCVS 4次LPF バターワース特性
回路図
ブレッドボード配線
多重帰還と比べると1段あたりのRが1本減るだけですが、配線はずいぶん楽になります。
AC特性(シミュレーション)
AC特性(実験)
カットオフ周波数は1kHz付近。2kHz~4kHzあたりを見ると-20dB/oct程度の減衰になっています。少し傾きが緩いでしょうか?
ステップ応答(シミュレーション)
ステップ応答(実験)
ch1:IN ch2:OUT
OUTは1kHzのサイン波状なって、振幅は820mVで‐2.2dB程度です。
パッシブRLC 4次LPF バターワース特性
回路図
R1は1kΩにしました。
ブレッドボード配線
使用したL(太陽誘電LHL10NB104J)、C(TDK MKT)の実測値(DER DE-5000@1kHzで測定)
Parts | L | Q | ESR |
---|---|---|---|
L1 | 97.77mH | 3.25 | 188.9Ω |
L2 | 97.69mH | 3.16 | 193.6Ω |
Parts | C | D | ESR |
---|---|---|---|
C1 | 220.0nF | 0.005 | 3.68Ω |
C2 | 224.3nF | 0.003 | 2.59Ω |
AC特性(シミュレーション)
AC特性(実験)
<追記>
AC特性を測定しなおして画像を差し替えました。シミュレーションと似たような特性になっています。
</追記>
ステップ応答(シミュレーション)
ステップ応答(実験)
ch1:IN ch2:OUT
<追記:2018.05.14> ステップ応答も測定しなおしました。 </追記>
1kHzのサイン波状になり、出力振幅は400.0mVです。入力に直列に大きなLをいれているため入力波形が歪んでいます。ダンピングファクターが低いパワーアンプにスピーカーをつないだ場合もこんな感じでしょうか。
RLC+Buffer 4次LPF バターワース特性
回路図
ブレッドボード配線
使用したL、Cは上記と同じです。
RLCパッシブフィルタの1段目と2段目の間にボルテージフォロワを入れています。
AC特性(シミュレーション)
AC特性(実験)
カットオフ周波数は1kHz付近。2kHz~4kHzあたりを見ると-24dB/oct程度の減衰です。
ステップ応答(シミュレーション)
ステップ応答(実験)
ch1:IN ch2:OUT
1kHzのサイン波状になり、出力振幅は1.020Vで減衰していません。ボルテージフォロワを入れない場合と同じく入力波形が歪んでいます。
ボルテージフォロワを入れるとパッシブフィルターとしての利点はなくなりますが、それなりに使いどころはあるかもしれません。
メモ:
MFBとRLCの回路を再チェック。
<追記:2018.05.14>
多重帰還で間違って配線した回路をLTSpiceでシミュレーションして、実験結果と比較しました。
間違って配線したブレッドボード配線
シミュレーション回路図
R3の帰還の位置がずれてしまっています。
AC解析(シミュレーション)
AC解析(実験)
シミュレーションの通過域は‐10dB程度になっています。
実験結果の周波数特性のグラフは正規化しているので0dBからになっていますが、入力レベルは-25dBです。本来は-15dB程度になるはずなので、-10dBです。
ステップ応答(シミュレーション)
ステップ応答(実験)
ch1:IN ch2:OUT
シミュレーション、実験とも出力は300mVp-p程度のサイン波になっています。
</追記>
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