CEM3340互換のAS3340を入手したので動作確認を行いました。
AS3340はALFAというラトビアのメーカーの製品です。テストはLMNCさん及びElectric Druidさんの記事を参考にしました。
参考
ALFA AS3340: https://www.alfarzpp.lv/eng/sc/AS3340.php
Electric Druid: CEM3340 VCO (Voltage Controlled Oscillator) designs: https://electricdruid.net/cem3340-vco-voltage-controlled-oscillator-designs/
テスト回路図
ブレッドボード配線
CEM3340でも同様だと思いますが、データシートから注意点を抜粋します。
電源について。VEEは-5Vが推奨されます。VEEに7.4Vのツェナーダイオードが内蔵されているので、VEEに-12Vを接続する場合は電流制限抵抗を入れる必要があります。
REE = (VEE - 7.4) / .008
-12Vの場合、REE = 575Ωとなります。今回のテストでは680Ωとしています。
CV入力PINの絶対定格は±6Vとなっており±5V程度で使うのが良いと思います。
PWM入力の0%設定が0V/typ.100%設定5.0V/typ.となっており0V~5Vで使うのが良いと思います。-1V~+6Vの範囲外では電流がかなり大きくなるそうです。※今回のテストでは+4V付近でパルス幅100%になりました。
RV1(100kΩのPOT)でCVの基準値を設定します。RV2(10kΩのトリム)でScale Factorを調整します。Scale1とScaleに同じ電流が流れるようにしますが、CVに電圧を加えて出力の周波数を見てScaleを調整するのが良いと思います。
Hard Sync、Soft Sync、LinearFM、High Frequency Trackは今回は使用していません。
出力波形
簡単にRV1、RV2を調整して出力の様子を観測しました。CV=1Vとしています。
Triangle
C1:Triangle(10Pin) C2:CV
Sawtooth
C1:Sawtooth(8Pin) C2:CV
Pulse
C1:Pulse(4Pin) C2:CV
PWM(5Pin)=2Vです。ここをオープンにしたままだとパルス幅が0になるので矩形波を出力する場合は適当な電圧を与えておきます。
V/Oct
CVの値を変えて出力周波数を測定しました。
CV(V) | 期待周波数(Hz) | 実測周波数(Hz) | 誤差(Hz) | 誤差(%) |
---|---|---|---|---|
-5 | 6.875 | 7.0411 | 0.1661 | 2.42% |
-4 | 13.75 | 14.068 | 0.318 | 2.31% |
-3 | 27.5 | 28.04 | 0.54 | 1.96% |
-2 | 55 | 55.879 | 0.879 | 1.60% |
-1 | 110 | 110.93 | 0.93 | 0.85% |
0 | 220 | 220.76 | 0.76 | 0.35% |
1 | 440 | 439.3 | -0.7 | -0.16% |
2 | 880 | 874.28 | -5.72 | -0.65% |
3 | 1760 | 1738.3 | -21.7 | -1.23% |
4 | 3520 | 3451.9 | -68.1 | -1.93% |
5 | 7040 | 6860 | -180 | -2.56% |
誤差は-2Vぐらいまでは線形ぽいので、もう少し調律できるかもしれません。
メモ
-5V電源を用意したほうが入力保護に使いやすそう。
Scaleの調整用のRV2は多回転タイプが良さそう。
波形によって振幅が異なるので後段のアンプで合わせる必要あり。
Electric Druidさんの記事によると実機でLinear FMが使われている例は少ない。Hard Sync / Soft Syncはちょっと怪しい?
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