2022年2月23日水曜日

AS3340(CEM3340互換) 動作確認

CEM3340互換のAS3340を入手したので動作確認を行いました。


AS3340はALFAというラトビアのメーカーの製品です。テストはLMNCさん及びElectric Druidさんの記事を参考にしました。

参考
Electric Druid: CEM3340 VCO (Voltage Controlled Oscillator) designs: https://electricdruid.net/cem3340-vco-voltage-controlled-oscillator-designs/

テスト回路図

ブレッドボード配線

CEM3340でも同様だと思いますが、データシートから注意点を抜粋します。

電源について。VEEは-5Vが推奨されます。VEEに7.4Vのツェナーダイオードが内蔵されているので、VEEに-12Vを接続する場合は電流制限抵抗を入れる必要があります。
REE = (VEE - 7.4) / .008
-12Vの場合、REE = 575Ωとなります。今回のテストでは680Ωとしています。

CV入力PINの絶対定格は±6Vとなっており±5V程度で使うのが良いと思います。

PWM入力の0%設定が0V/typ.100%設定5.0V/typ.となっており0V~5Vで使うのが良いと思います。-1V~+6Vの範囲外では電流がかなり大きくなるそうです。※今回のテストでは+4V付近でパルス幅100%になりました。

RV1(100kΩのPOT)でCVの基準値を設定します。RV2(10kΩのトリム)でScale Factorを調整します。Scale1とScaleに同じ電流が流れるようにしますが、CVに電圧を加えて出力の周波数を見てScaleを調整するのが良いと思います。

Hard Sync、Soft Sync、LinearFM、High Frequency Trackは今回は使用していません。

出力波形


簡単にRV1、RV2を調整して出力の様子を観測しました。CV=1Vとしています。

Triangle

C1:Triangle(10Pin) C2:CV

Sawtooth

C1:Sawtooth(8Pin) C2:CV

Pulse

C1:Pulse(4Pin) C2:CV

PWM(5Pin)=2Vです。ここをオープンにしたままだとパルス幅が0になるので矩形波を出力する場合は適当な電圧を与えておきます。

V/Oct


CVの値を変えて出力周波数を測定しました。

CV(V) 期待周波数(Hz) 実測周波数(Hz) 誤差(Hz) 誤差(%)
-5 6.875 7.0411 0.1661 2.42%
-4 13.75 14.068 0.318 2.31%
-3 27.5 28.04 0.54 1.96%
-2 55 55.879 0.879 1.60%
-1 110 110.93 0.93 0.85%
0 220 220.76 0.76 0.35%
1 440 439.3 -0.7 -0.16%
2 880 874.28 -5.72 -0.65%
3 1760 1738.3 -21.7 -1.23%
4 3520 3451.9 -68.1 -1.93%
5 7040 6860 -180 -2.56%


誤差は-2Vぐらいまでは線形ぽいので、もう少し調律できるかもしれません。

メモ


-5V電源を用意したほうが入力保護に使いやすそう。

Scaleの調整用のRV2は多回転タイプが良さそう。

波形によって振幅が異なるので後段のアンプで合わせる必要あり。

Electric Druidさんの記事によると実機でLinear FMが使われている例は少ない。Hard Sync / Soft Syncはちょっと怪しい?

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