指数変換回路
指数変換回路まではんだ付けしたところ
回路図 Page2
Page2が指数変換回路で、1Vの電圧差が2倍の電流値となるように、入力されたCV値を指数変換して出力する回路です。I_SINKが電流出力のポイントでこの回路に向かって電流が流れます。
Page2の(A)の部分とPage3のR27をはんだ付けします。(B)、(C)の部分はCVを変調するものなので後回しにします。
Q1、Q2はVBEがマッチングしたものを使用します。(参考:「トランジスタ選別」) R18は3300ppmの温度補償抵抗を用います。
Q1、Q2、R18は熱結合します。エポキシ接着剤(コニシクイック5など)などで固めますが、熱結合しなくても動作確認はできるので全体のはんだ付けが終わってからで良いと思います。
JP2(TP_I_SINK)は電流を測定するためのジャンパで、実際に動かすときはジャンパピンで短絡します。ここまででアンチログ回路の動作確認しておきます。
回路図のように、TP_I_SINKを開放し「TP_+12V」→「1kΩの抵抗」→「TP_I_SINK:Pin2」となるように配線してTP_I_SINK:Pin2の電位を測定します。
測定のようす
※画面からは切れていますが、ICクリップで1kΩの抵抗をつないでいます。
J1(CV)にノコギリ波を入力しRV3(INPUT_ADJ)を回していくとTP_I_SINK:Pin2に次のような波形が現れるのを確認できます。
C1:TP_I_SINK C2:CV入力
逆向きの指数カーブが得られればOKです。正確な調律はノコギリ波発生回路をはんだ付けしてから行います。
CV変調回路
(B)の部分は1オクターブごとに音程を切り替えるスイッチです。「ADJ 4V->」とあるポイントが+4VになるようにRV1を調整しておきます。1V刻みの電圧値がCVに加えられます。
(C)の部分はCV変調入力のレベルを設定するものです。J9(MOD1、MOD2)に信号を入れてI_SINKの指数カーブが変化することを確認します。
オクターブ切り替えスイッチ
反転加算回路に入力する前でもきっちり1V刻みで設定できますが、反転加算回路の入力インピーダンスがR15の470kΩであるため電圧降下します。このためノコギリ波発生回路の出力信号の周波数を測定しながらRV1を調整する必要があります。
また、入力インピーダンスの影響を少なくするには、分圧用の抵抗(R12~R16など)の抵抗値を小さくしたり、バッファを入れるなどすると良いと思います。
1kΩで分圧しているところを100Ωで分圧するように変更した場合、分圧回路に流れる電流は次の通りになります。
I = V / R = 12V / 1.2kΩ = 10mA
この電流は無駄に消費されることになります。バッファとしてNJM072Dを使うと消費電流は3mA程度です。
メモ:
機能的に考えると、Page3の+5V電源とLinerFMはアンチログ回路に含めるべき。
R15とR22のシルクのリファレンス名が逆。
RV1(オクターブ切り替えスイッチ調整用)の端子順が逆。
TP_1(TP_CV)は反転加算回路のサミングポイントで必ず0Vになるので不要。TP_2も反転増幅回路の仮想GNDなので不要。
指数変換回路のVREFは+5Vなので、電源のテストポイントはTP_+12VではなくTP_+5Vを設けてテストした方がよい。ついでなので負電源のテストポイント(TP_-12V)も設ける?
FINEつまみの可変域は、COARSEつまみ3の位置、CV=0V(220Hz)で、-0.809V~+0.686V、127.8Hz~362.3Hzとなった。-1オクターブ~+1オクターブにしたいので再考。
トランジスタの熱結合はエポキシで固める前に銅箔テープで巻いておくと良いそうです。トランジスタのパッケージをダイぎりぎりまで削り込んでやるとさらに結合度が上がります。
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