シミュレーション回路図
入力はDrive回路からの出力で、4.5Vの仮想GNDを基準とした波形になる。
Toneと書いてあるあたりのR9/R10のPOTでToneを調整し、Volumeと書いてあるあたりのR14/R15のPOTで出力振幅を調節。Q2のNPN Trのエミッタフォロワで出力を強化し、C9/R19でACカップリングして、DC成分を除去して波形をGNDレベルに戻している。
AC解析
AC解析を見ると、Toneのツマミの位置で1kHzあたりを持ちげる効果があるようだ。
過渡解析(ノコギリ波)
100Hzのノコギリ波を入力して過渡解析してみた。ノコギリ波がなまる(緑色)~エッジが強調(マゼンタ)まで波形が変化している。
Tone部の回路のシミュレーション
Toneと書いてあるあたりの回路構成は今まで見たことがないので、単体でシミュレーションしてみた。
シミュレーション回路図
OUT1、OUT2はPOTを左右にいっぱいに回した状態、OUT3はAC解析を見ながら中間値として値を決めた。
AC解析
ここの回路はHi-Passというか高域を持ち上げる回路として働いているようだ。
反転端子、非反転端子がバーチャル・ショートしているとしてノード間のインピーダンスを計算すれば、理屈でもわかりそうなもんだが、頭がこんがらがってよくわからない(^q^;
こういう回路で高域を持ち上げられると覚えてしまったほうがよさそうなきがする。
ここの回路でハイ上げの効果があって、元のシミュレーション回路図のR7/C5がFc≒724Hzの一次LPFなので、ハイ上げ回路と合わさって1kHzあたりを持ち上げるTone回路になっているんだと思う。
ブレッドボードで実験
C5,C7は手持ちの関係で0.33uFのフィルムコンにした。
OPAMP: NJM4580D
NPN: 2SC1814Y
電源: 5V安定化電源×2
20kΩのPOTの手持ちがなくて、10kΩ/BのPOTを使った。ここのPOTの値は周波数特性に絡むのであんまり適当な値を使えない。一応手持ちにある50kΩと10kΩでシミュレーションしてみると、10kΩの方が良さそうだった。
自作のファンクションジェネレータで100Hz/1Vp-pのノコギリ波を入力してToneのツマミを回して出力を見てみた。Volumeは最大。
ツマミを左いっぱい
ch1:入力 ch2:出力
入力は+5Vあたりを中心に振幅、出力はGNDを中心に振幅している。
ツマミを中点ぐらい
ツマミを右いっぱい
シミュレーションと似たような出力結果になっていると思う。
メモ:
OPAMPを使ったアクティブ・フィルタとバッファ回路を使えば似たような特性の回路は作れそうだが、なかなかアーティスティックな回路だと思った。おそらくシミュレーター(や、ブレッドボードも?)がなかった時代に紙と鉛筆で計算してこういう回路を作っていたのだろうかと思うと感慨深いです。
敬意を表して、ディスクリートでやっているところはディスクリートで組んでみようと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿