2016年9月28日水曜日

ダイオードで電源の逆接続に対策する実験

電源の逆接続にダイオード1本でなんとか対策できないか調べてみた。電源は過電流でシャットダウンする対策が取られている3端子レギュレータを想定。

3.3V LDOのTA48M033Fで実験してみた。


1) 電源ラインにダイオードを入れる

これは負荷のRLに逆電圧がかかったらダイオードに逆方向電圧がかかるのでRLに電流が流れないという回路

2) 電源ラインからGNDにダイオードを逆接続


これは逆電圧がかかった場合ダイオードに電流を流してRLに流れる電流をなくすという回路

1)の電源ラインにダイオードを入れるとダイオードの順電圧Vf分(0.6V程度)電圧降下してしまうので「電源ラインにダイオードを入れる」作戦は不採用。もしできるなら3端子レギュレータの前に入れるべきだと思う。

なので、2) の電源ラインからGNDにダイオードを逆方向で入れて実験してみた。




電源は5V/3.3V安定化電源 Ver.2 を使って5Vを出力し、TA48M033Fで3.3Vに降圧&安定化。RLは220Ωの酸金にした。

Irl = 3.3V / 220Ω = 15mA

ダイオードをショットキーダイオード(1S4)にした場合


1S4 Vrl(V) Irl(mA)
正電圧 2.76 15.06
逆電圧 -0.3 -2.5

ダイオードを整流用ダイオード(1N4007)にした場合


1N4007
Vrl(V) Irl(mA)
正電圧 2.7 15.03
逆電圧 -0.6 -4.2

ダイオードがショットキーダイオードの場合も整流用の場合も逆電圧をかけると、5V電源の赤色LEDが点滅。

電源は5V/3.3V安定化電源 Ver.2は出力電圧が5V以下になると赤色LEDが点灯するようにしているのでLDOのTA48M033Fの出力過多を抑止する機能が働いているんだと思う。

メモ:


実験の結果、15mAを負荷に流すと2)の回路でも3.3Vの電源が2.7V~2.8V程度にまで電圧が落ちてしまうようだ。

ダイオードの逆方向電圧だと0.6Vの電圧降下は大きすぎると思うけどよくわからない。

逆電圧をかけた場合も、ショットキーダイオードの方が保護に役立っていそう。

<追記:2016.09.29>

正電圧の場合の0.6V程度の電圧降下は電流計(テスタ)による電圧降下だった。結構でかい。

電流計を外して(ショートして)測り直した。

ショットキー


1S4 Vrl(V) Vrl_max(V)
正電圧 3.32 3.32
逆電圧 -0.3 -0.5

整流用

1N4007 Vrl(V) Vrl_max(V)
正電圧 3.32 3.32
逆電圧 - -1

どちらの場合も逆電圧にした場合、ブレッドボード上の三端子レギュレータがかなり発熱したので計測中止。徐々に電圧が下がって落ち着くが整流用ダイオードの場合は発熱のため落ち着くまで計測しなかった。

ダイオード1本の逆電圧対策にはショットキーダイオードの方がよさそうで、正常時には電圧降下はほとんどない。

</追記>

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